第54章 十二月の朝〜時透無一郎 冨岡義勇【微R18】
部屋に強引に押し込まれた。
「君は隙があり過ぎる。あの三田って隊士…君の事好きなんじゃない?」
「えっ!?まさか…そんな事あるはず無いよ…」
無一郎は、ゆきをぎゅっと抱きしめた。
「ゆきは、僕のものだから…僕の方見て」
言われるがままに無一郎の顔を見た。
ゆっくりと顔が近づいてきた…。そして唇が重なった。
何度も角度を変え無一郎は、ゆきの唇を味わった。
「久しぶりにゆきが欲しいなぁ…」
「えっ!?今?」
「うん」
「だ、駄目だよ…もうすぐ夕食の時間だし…」
無一郎が、つまらなさそうにその場に座った。
「久しぶりに時間作って会いに来たのに…ゆきは全然来てくれないし」
そんなの…行けるわけないよ。凛とまだ暮らしている屋敷になんて…
それとやっぱり義勇さんとの事が後ろめたくて行けなかった
そして今そんな気分になれないよ…
「ゆき」
手を引っ張られ膝の上に座らされた。背後から無一郎はゆきを抱きしめた。
そして隊服のボタンを外していく…
「駄目だよ!?無一郎くん やめて…!」
お構い無しに、ブラウスのボタンも外していく…ゆきが拒むがびくともしない。
手が胸に触れた瞬間ふすまから声がした。
「霞柱様 水柱様が話したいとお呼びです。」
無一郎は、溜め息をついてゆきから手を離した。
ふすまを開くと、三田が座って頭を下げていた。
「どこ行けばいいの?」
「はっ!中庭に居られます」
無一郎は、中庭の方へ足を進めた。
三田は、ゆきの部屋の中を覗いた。上着の隊服を肩までずらして座っていたゆきと目が合った。
三田は、慌てて顔をそらした。
「わ、悪い!見るつもりは…」
慌ててふすまを閉めて三田は走って行った。
その三田を無一郎は、途中の廊下で止めた。
「冨岡さん居ないんだけど…嘘ついたでしょ?」
三田は無一郎から目を逸らした。
「君ゆきの事が好きなの?」
三田は、息を呑んだ…。ゆきの事が好きだったからだ
「柱にこんな事していいと思ってるの?」
無一郎が、三田の腕をねじり上げた。
その時義勇が戻ってきた
「時透!?三田が何かしたのか?」
無一郎がじろっと義勇を見た