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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第49章 無視〜冨岡義勇 時透無一郎


翌日目覚めると…

きちんと自分の部屋で眠っていた…。

「あれ?」

頭が混乱していたのでよく考えた…。 

私は、義勇さんの部屋に居て…無視されて…それで。

何で自分の部屋で寝てるの?

ハッとして着ている服をすぐに見た。

見事に、浴衣に着替えていた…。

一気に、顔が赤くなっていった…

  「義勇さんだ…部屋に戻してくれて着替えさせてくれたんだ…。」

足は…?足首の痛みは和らいでいた。

歩けそうだったので急いで、隊服に着替えて道場に向かった。

道場では、すでに稽古は始まっていた。

ゆきは、恐る恐る義勇の前に行って挨拶をした。

「師範おはようございます。」

ちらっとこちらを見て頷いただけだった。

竹刀を取りに行こうとした時に、ふいに耳元で呟かれた。

 「ぎりぎり隠れているが、首に跡を付けさせるな」

えっ?跡!?

すぐに、無一郎くんだと思った…昨日縁側で付けられた…。

真っ赤になって襟元を少し上げた。


稽古中は、義勇はゆきに普通に接してくれた。目を見て話してくれるし話しかけてもしっかり答えてくれた。

稽古が終わった後が問題だった…。

食事の時間

「今日のご飯義勇さんの大好物ですね!」
「……」

今日の夕食は、義勇の好きな鮭大根だった。

「美味しいですね!」

「…」

何も答えてくれず黙々と食べていた…。

するとふすまの向こうから、声がした。

「柱入ってもいいですか?」

この声は、ゆずって言う隊士だ…。そうゆきが思っていると義勇は、あっさり部屋に招き入れた。

「柱!私が作ったんですよ!鮭大根。柱が好きだって仰ってたので」

ゆずは目を輝かして義勇に感想を求めていた。

「うん…美味い」

「やった!また作りますね」

「ああ」

ゆずは、私を見てニヤッと笑って出て行った…。

あの隊士が、作ったと思ったら急に美味しくなくなった。
義勇は、パクパクと美味しそうに食べていた。

ゆきは、なんだかそれが無性に腹が立った。

「また作ってもらいたいんですか?」

無視して食べ続けている…。

「私が昔作った方とどっちが美味しいですか?」

義勇の箸が止まった。

「私のが美味しかったですか?」

何も言わずまた食べ始めた。


やっぱり話してくれない…胸がぎゅっと痛い…




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