第46章 幻覚の正体〜冨岡義勇
無一郎が、慌ててゆきを追いかけようとした…
「無一郎くん!行くの?あの人のとこに?」
無一郎は、足を止めて凛をみた。
「自分も、幻覚を見て君と凛を間違えて抱いたって告白するの?二回も間違えたって…だから同じだねって仲直りするの?」
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ゆきが、泣きながら屋敷を飛び出すのを、無一郎の鎹鴉の銀子が見ていた。
銀子は、機転を利かせてすぐに義勇の元に向かった。
私はいったい昨日誰に抱かれたの?それに…自分がした事も鮮明に覚えている…
無一郎くんだからした事…無一郎くんだから…体を委ねた…。
だけど、昨日の夜の相手は無一郎くんじゃなかった。
あの隠の人が相手だったの…?
どうしよう どうしよう どうしよう…
もう日が暮れて夜になっていた。心を落ち着かせて屋敷に戻った。
すると心配してくれて隊士達と隠の人が屋敷の前で待っていた。
「ゆき様心配しましたよ…水柱様はご両親のお墓に居るのではとそちらに行かれました。」
「ご、ごめんなさい。帰るの遅くなりました」
屋敷の中に入るとあの隠の人も心配した顔でゆきに抱きついてきた。
「ゆき様よかったー水柱様が体調が心配だからとゆき様を探してらしたんですよ」
えっ?えっ?待って…この人…田中さん?私が昨日…抱かれた人?
えっ?どうしよう…変にドキドキする…嫌だ…離れたい…嫌だ…無一郎くん以外いやだ…
でも、動けないよ…体が震えて…
「ゆき」
義勇の声に、ハッと我に返った…。
隠の腕の中から義勇は、ゆきを奪い出した。
「最近ゆきに対しての接触が目に付く気を付けろ」
「つ、つい…毎日お手伝いしてくださるので親近感が湧きまして…気を付けます」
「ゆき?」
やけに、震えて怯えているな…凛の使った薬の副作用か?
義勇は、取り敢えずゆきの肩を抱き部屋に連れて行った。