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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第40章 狂った夜〜時透無一郎 冨岡義勇【R18強】


「大丈夫ですか?随分跡になってますね」

ゆきは隠に、手首の手当てをしてもらっていた。

「これは、その…柱にやられたんですか?」

「あっ!わ、私がいけないんです。柱は悪くないですよ!」

二人の会話を、義勇が聞いていた。

「どうした?その手首…さっきのか?」

「これは水柱様」

ゆきが、気まずく義勇から目を逸らした。

「後は、俺が包帯を巻いておく。行っていい」

「承知致しました」

ゆきは、急な出来事に困ったが隠は行ってしまった。

義勇さんの手が、私の腕を掴む…それに手首の包帯を巻くだけなのに…

私を、後ろから覆うように座り私の肩越しから手首を覗き込んでくる

近い…こんなの近すぎる

慌ててゆきは、義勇の方を振り返った。

不意打ちに、くちづけされた。

驚きすぎて、思わず義勇の頬を叩いてしまった。

「あっ…ご、ごめんなさ…い」

義勇は、優しく口を開いた

「くちづけして欲しかったんだろう?」

すぐに、道場での無一郎くんと私の会話を聞かれたのだとわかった。

「それは、無一郎くんにして欲しかっただけで…」

「俺ならいくらでもしてやる。」

後ずさりしていくゆきを、義勇は引き寄せた。

「逃げるな、手首の包帯だけでも巻かせろ。」



そんな、二人の様子を隠の一人が見てしまった…。



〜〜〜

蝶屋敷では、どこか様子がおかしな無一郎に凛は気づいていた。

なぜなら、先程から無一郎はずっと凛を抱きしめてくれているからだった。

凛が、ダメ元で抱きしめて欲しいと頼んだら黙って抱きしめてくれた。

ただ、心此処あらず…

遠い目をして、一点を見つめて表情も無かった。


暫くして、

「帰らないと」

一言残して、凛の療養している部屋を出て行った。


〜〜

屋敷では、早速隠達に噂が広まっていた。

『水柱と継子が、くちづけしていた』
『水柱が後ろから抱き締めていた』
『あの二人はやはり出来てた?』
『水柱は、婚約者いたのに解消したしね…』
『今夜はどうなるのかな?』


『同じ屋敷に…三人だもんな…』



ゆきは、無一郎の帰りを待っていた。浴衣一枚で玄関あたりにずっと立っているので体も冷えてきていた。
「無一郎くん…帰って来てくれるよね…」

これから長く狂った夜が始まる……
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