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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第39章 加速する想い〜冨岡義勇 時透無一郎【R強】


屋敷までの帰り道無一郎くんは、私に、一言も話しかけなかった。黙ってずっと走るだけ…。

屋敷が見えてくると、周りには配置された隊士達が居た。

「柱!お帰りなさいませ。」

腕に抱いているゆきを見て隊士は、怪我でもしているのかと思った。

「怪我ですか?継子様を貰います」

隊士が、ゆきを抱きかかえようとした。

無一郎は、さっとゆきを隊士から遠のけた。

「走るの遅いから抱いてるだけだから」

そのまま屋敷の中に入って行った。

屋敷の中には、不死川がいた。

「久しぶりだな。今日はおれが当番の日だ。」

「不死川さんご苦労様です。でも今日も鬼の気配ないみたい。」

「みたいだな…俺もそう感じたぜ。」

「奥の部屋が客間なのでそこで、休んでください」

「あぁ。ありがとさんよ」

ゆきが、ペコッと不死川にお辞儀をした。

不死川は、手を上げて部屋の方へ歩いて行った。


無一郎は、無言のまま自分の部屋の方向に向かっていたので、ゆきも反対側にある自分の部屋へ向かった。

〜〜〜

夜も更けてきた頃ゆきは、眠れずに縁側で星を見ていた。

塀の向こう側から隊士達の話し声が聞こえてきた。

「あの継子の女の子ってどっちの柱と出来てると思う?」
「俺は、水かな?」
「えっ?俺も水!」
「あの二人師範と継子の関係に見えないんだよな」
「わかるわかる!」
「霞の方は、どうしても姉弟に見えなくもないしな…」
「でもこの屋敷に暮らしてるからやっぱ…体は…」
「きゃー!絶対そういう事してるよな?」
「前も騒ぎになったよな?柱二人とやってるって」
「事実なんじゃない?」
「見えるもんそんな風に…」

嫌な話が永遠と聞こえてきた。その時後ろから誰かが両耳を手で覆ってくれた。

「え?」

振り返ると、不死川だった。

「こうしといたら、何も聞こえねーだろ?」

優しさに溢れた言葉と行動が嬉しかった。

暫くそのまま耳を覆ってもらいながら、二人並んで星を眺めていた…。

少しして隊士達のお喋りも収まり静かになった。

「ありがとうございます不死川さん」

「気にするなあんな噂話」

噂話でもないような内容だったのでゆきは、返事を出来ずに困った。

「お前さぁ…冨岡とどういう関係なんだ?」






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