第38章 秘密が露見する時〜時透無一郎 冨岡義勇【R強】
ゆきを抱きながらもずっと頭の中にあの光景が蘇る…。
ゆきの両親のお墓の前で、泣きながら義勇に抱きついていたゆきの姿を…。
冨岡さんは、僕なんかより大人でゆきの事を抱きしめれば腕の中におさめられる。
大きな手でゆきの頭を撫でていた…。
ゆき今朝は僕もあの場所に、居たんだよ…。君の両親にお供えしようと花も持って行ったんだよ。
「あっあっ…んっ…む、無一郎くん…」
自然と荒々しくゆきを扱ってしまっていた。
「あっん…い、痛いよ…」
強く後ろから突きすぎてゆきは、部屋の端に逃げてしまった。
無一郎は、はっと我に返った。
息を荒らげて部屋の隅で怯えるゆきが見えた。
「はぁはぁはぁ…」
「ご、ごめん。つい…痛かった?」
「うん…。」
無一郎は、部屋の隅に逃げたゆきの前に行ってゆきの頬に触れようとしたが、ゆきがビクッとして触れようとした指を避けてしまった。
「…僕優しくない?」
「ご、ごめんなさい…そうじゃなくて…痛かったからつい…」
無一郎は、両手でゆきの頬に触れて自分の方に顔を向けた。
「冨岡さんはどんな感じなの?同じようにしてみるよ。教えて」
ゆきは、驚いて動揺してしまった…。
「冗談冗談 目が泳いでるよ。」
そう言いながら無一郎は、ゆきを抱き上げ布団の上に移動した。
「続きしてもいいかな?力いっぱい突かないって約束するから」
ゆきは、視線を逸らしながら頷いた。
無一郎くん…義勇さんと私を疑ってるよね…
「あっあっあっ…」
「今度は…優しくしてる…でしょ?」
正面から優しくゆきを突きながら、頭を撫でている無一郎…。
汗ばむ首筋に目がいった。
首筋に、唇を落とし強く吸った。
「あっ…だめっ…跡がついちゃう…」
嫌がるゆきを押さえつけ二箇所に、自分のモノだと無一郎は、印をつけた。
「明日の稽古で冨岡さんに、みせてあげて」
ゆきが、無一郎の顔を見た…。
ニコッとする笑顔の奥が笑ってないように感じて、ゆきは怖くなった…。