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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第32章 増えていく二人だけの秘密〜冨岡義勇 時透無一郎【R18】


するとゆきがうっすらと目を開けた。

「気がついたか?」

寝ぼけているのか俺を両手で引き寄せて胸の上に寝かせた。
そしてトントンと背中を叩いた。

「な、なんだ?いきなり」

 「…無一郎くん…」

「時透と間違えているのか」

ずっと背中をトントンしてくるけど、いつも時透にしているのか?
子供をあやすみたいだな…。
だけど心地いいな…。心臓の鼓動が落ち着く…。
姉さんを思い出すな…。姉さん…

〜〜〜
頭が痛くてゆきは目が覚めた。
「あれ?ここ何処?」
胸の上で誰か寝てる?無一郎くん?
 「ぎ、義勇さん?」

慌てて起き上がろうとした時に義勇の顔を見た。

涙の跡…?

「泣いてたの?義勇さん?」

起こさないようにそのままゆっくり寝転んだ。義勇が少しうなされる様な動きをしたので背中をトントンしてあげた。

するとまた落ち着いて寝ていった。

目には涙の跡がはっきりあった。ゆきは、指で涙を拭ってあげた。
すると義勇がそれに気がついてすぐに飛び起きた。

「あの…義勇さん涙…」

義勇は、困った表情をして話しだした。

「俺には年の離れた姉がいた。蔦子姉さんは俺を鬼から庇って亡くなったんだ…」

下を見ながら切ない表情で義勇は続けた。

「その蔦子姉さんを思い出してしまい…恥ずかしいが泣いてしまった。考えれば考えるほど泣いてしまうから思い出さないようにしていたのに…」

「そんな大切な話を話させてしまいごめんなさい…」

「いや、大丈夫だ…ただ…俺が泣いたことは秘密にしてくれ。」

「もちろんです!」

「もう大分遅くなったが今から時透の所へ行くか?行くなら送っていく」

本当は、送りたくなんかない。このまま朝まで共に居たい。

「もう遅いので行かないです。」

「ここに居てくれるのか?」

「部屋は別ですが、迷惑じゃないなら泊めてください」

「絶対部屋に行かない」

ゆきは、今夜は義勇の屋敷に泊めてもらうことにした。

〜〜〜
無一郎は、熱にうなされながらもゆきが来てくれるのをずっと待っていた。
凛は無一郎の側にずっと付いていた。

その様子を不死川は見ていた。
「あの女が居たらゆきが看病できねーじゃねえか…時透はなぜあの女を側に置いたままにするんだ?」

もうすぐ夜が明ける…。








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