第2章 卒業式
「名字ちゃあぁぁぁぁぁん!」
『も、桃井ちゃん?
えっと…ど、どうしたのかな?』
卒業式が終わった瞬間に飛び込んで来た桃井 さつきちゃん
背が10cmくらい違うあたしって…
ちなみにこの子はあたしがアイドルということを知っている
偶然、マスクと眼鏡を取っているときの所を見られてしまったのだ
「別に高校になりたくない!」
『そ、それは無理かな?
留年とかできないし』
「うーっす、名字」
『あ、こんにちは青峰くん』
なんだかんだでこの子もあの一件の時に影薄い子と一緒に居たため、あたしがアイドルということを知っているのだ
あの時は、焦ったなぁ
意外と見た目と違って優しそうだったから良かったけど…もし違う人だったら困ってただろうな
『あ、その黒子くんはどこかな?
内緒してくれてたお礼言いたいんだけど』
「ここです」
『きゃ!』
び、びっくりした
心臓に悪いことは頼むからやめて頂きたい
「名前さん酷いです
さっきからここに居たのに」
『ご、ごめんね』
「大丈夫です
それで、話しって何ですか?」
『あ、内緒してくれててありがとうって、3人に言おうと思って
ありがとうございました』
3人にお礼のために頭を下げる
もしあの時言われていたらあたしは今頃どうなっていたことか…
「大丈夫だよ名字ちゃん!
これからも内緒にしておくから!」
「桃井さんの言った通り、安心してて下さいね
青峰くんが言ったらボコしますから」
「おい!」
青峰くんと黒子くんのやり取りに思わず笑いが吹き出てしまう
勿論睨まれてしまいかなりビビりましたが
「そうだ名字ちゃん!」
『どうした桃井ちゃん』
あたしの耳に口を寄せてコソコソ話しをする桃井ちゃん
その内容は
“もう1回だけ、マスクと眼鏡外してるとこ、生で見せてくれないかな?“