第7章 高鳴り
ふと時間を確認すると昼休み終了5分前を過ぎていて、そろそろ教室戻らなきゃならいと思った
「名字ちゃーん!
次の授業変更だってさー」
『高尾くん、わざわざ来たの?』
「高尾かよ」
「宮地サンその対応やめて下さいよー
怖いじゃないっすかー」
『…宮地さんは物騒なこと言うだけで優しいけど?』
「そりゃ男は女の前では優しくするっしょー
好きな女なら「轢くぞ高尾」」
『宮地さん、物騒です』
「ほら、名字ちゃんもこう言ってるんですから、やめましょうよー」
「無理だ」
『えっ』
その言葉遣いでファールにならなければ良いのだけれど…
再び時間を確認すると、昼休み終了2分前を過ぎようとしていた
『高尾くん、昼休み終了2分前過ぎそう!』
「やべ!
次の授業移動に変更されたのに!」
『じゃ、宮地さん!
また来ますね』
「…ああ、またな」
どこか複雑な表情をする宮地さんを横目に高尾くんの背中を追って足を進める
その時あたしの心境は少々寂しかった