第7章 高鳴り
『そ、そういう反応やめてください!…』
「は?」
『カッコ可愛くて、キュン死しそうです…』
「…お前こそそういう反応やめろよ轢くぞ」
『ぶ、物騒です!』
ここ数週間で少々自分自身の中で変化が起きていることは知っている
でもそれが何か分からなくて、心の中がもどかしいのだ
『あ、の、宮地さん』
「あ?」
『緑間くんと、高尾くんを知ってますか?』
「当たり前だろ
1年でスタメンなんだからよ」
『…スタメンですか
緑間くんはともかく、高尾くんは意外です』
「まーそうだろうな
2、3年を差し押さえのスタメンだからな」
ズーッと紙パックのカフェオレを飲みながら言う宮地さん
その背景である外を見るとすっかり葉桜になっており、どこか寂しい気分になった
『宮地さんは来月中旬になっちゃんがこの間出したシングル発売するの知ってますか?』
「当たり前だろ」
『…ふふ』
嬉しいなぁ。こんな風に、普通にファンの人としゃべれるって…
口角が自然に上がってしまい、焦ったのだがマスクしてるから大丈夫かなと思い、宮地さんの様子をじっと見た