第5章 グッズをプレゼント
『宮地さん』
「あ?」
『もう下校しても良いんですか?
私急用ができてしまって』
「いや何でわりぃんだよ」
『…わかりました。ありがとうございます』
また今度。と宮地さんに手を振り教室を出る
学校の近くの公園に停車している車に乗り込み家へと向かってもらう
そのまま仕事場まで直行したいのは山々なのだが、制服で身元がバレてしまうと厄介になり大変だから仕方ないのだ
行く準備のために髪を整えたりなんだかんだと車内でできることをしているとすぐ家に着いてしまう
この間と同じようにバタバタしながら家に入って着替えてと、準備をしていると仕事用の手帳が目に入って、少し照れ臭い気持ちになった
『…アイドル、か』
そう言えば今度ドラマに出ること決定したらしいし、『アイドル』って枠から外れてきている気がする
演技ができるのか心配だけれども、それは頑張ろうと思う
「名字ちゃーん、急いで!」
『す、すみません!
今すぐに行きますから』
本当に、不安で仕方ないのだけれども…