第5章 グッズをプレゼント
『これ…約束のやつです』
翌日の放課後、仕事で疲れながらも宮地さんのクラスを探して無事アイドルグッズを渡せた
その時の宮地さんの顔は、ぶわぁっ!と花が咲いたように嬉しそうなオーラを出しながらふわふわしていた
「サンキュ、名前」
『もらってくれてむしろ助かるよ』
「!
このDVD、バージョンすべて揃ってんじゃねーか!」
『勝手に揃っちゃって…困ってたんです』
ハハハ…と笑いながら宮地さんの話しを聞く
その横から宮地さんに負けないくらい、それ以上の背の高さの男の人がやってきた
「宮地、お前それすごいな」
「だろ!
名前がくれた」
「名前って誰だ?」
「こいつ」
宮地さんの言葉にこちらを向く人は、童顔の彼と一緒に居ると大人っぽく見える人だった
『は、初めまして名前…です』
「おう、初めまして
俺は大坪泰介、よろしくな」
『う、はい』
もしかして…もしかしなくてもこの人もドルオタなのだろうか
でもこのグッズを知っているということは、そうだよね
「お前、初回限定版のCDまで良いのか!?」
『え、は、はい』
「特装板から限定ポスターまですげぇ…」
「さすがに俺もここまでは見たことないな」
『み、宮地さん
またグッズ入ったら、もらってくれないですか?』
「マジで!?」
『…マジです』
ここまで喜んでくれる人が居ると、さすがに仕事にやりがいを感じるな