第3章 入学式とドルオタ
「お、あった」
『ほ、本当!?』
「何だよその態度、轢くぞ」
『ひ、轢く!?』
こここ、この人物騒だよ!
人を轢く何て言ったら警察に捕まる可能性あるから怖いんだけど!
「とりあえず名前だっけか?
教室連れてってやるよ」
『私って、何組ですか?』
「1-B」
『あ、ありがとう
あの名前教えてもらえない…ですか?』
「名前か、宮地 清志
3年な」
『み、宮地さん
ありがとうございました
また何かあったらよろしくお願いします』
「あー、よろしく」
この人、身長の割には童顔みたいだし
高い身長にこの顔ならきっとモデルとか目指せそう
涼太にも負けてないかもなぁ
ちょっと外見のことを考えてからその人の後ろをついていく
なぜか知らないが、あたしがよく知っている曲をその人は口ずさんでいた
『そ、その曲って…』
「もしかしてお前もなっちゃん好きなのか!?」
あ、やっぱり
今の曲ってあたしが最近出した新曲じゃん
えっと、どうやって回避するべきか
『なっちゃんの最近出た新曲だよね
あ、姉が好きで、よく話してくるから…』
間違ってはない…よね?
黄瀬家の姉弟が好きだから…ね?
「やっぱり知ってんのか!
さすがは国民的アイドル、よく知られてんだな」
『もしかして、宮地さんも好きだったりするんですか?』
「おう
なっちゃんのことデビューしたころから好き」
『!?』
や、やばい、すごい嬉しい
あたしがデビューした頃から応援してくれてるなんて、帝光時代にも居たけどもやっぱり言われると嬉し過ぎる!