第3章 空色の恋(時透無一郎)
僕は雫をヒョイっと抱き上げた。
『ひぁっ……』
「軽いなぁ…本当にちゃんと食べているの?
冨岡さんにこき使われているんじゃないよね…」
降ろしてとジタバタする雫。
雫の顔の前に、ズイッと自分の顔を突き出す。
「柱の時間は貴重なんだよ…
隊士はそんな柱に気持ち良く協力してくれるんじゃないの?」
ぅ…と何も言えなくなり、されるがままに力を抜いた。
真面目なんだから。
「雫に会えない間…僕がどんな気持ちだったのか、体に教えてあげる。」
side 雫
無一郎の空色の瞳が妖艶に揺れ、コツンと額をぶつけられると、綺麗な髪がスルスルと落ちて頬に触れた。
『…っ……』
同い年とは思えない程の色気と、ゆったりした隊服からは想像もつかない位鍛え上げられた体にがっちりと抱えられ、頬が熱くなるのがわかった。
『あのっ…無一郎っ…
稽古した後で私…汗が気になって…湯浴み…』
「嫌だよ…もう待てない。」
足早に無一郎の自室に向かうと、綺麗に敷かれた布団の上に優しく降ろされた。
『んっ…んんっ…』
激しく口づけられ、胸に優しく触れられると、すぐに下半身が切なくなってくるのがわかった。
「笑わないでね…」
『……?』
首元に顔を埋める無一郎。
『どうしたの…?』
顔を上げると、見たこともない位赤らんだ頬。
『無一…郎…?』
「雫が今日来るってわかったら…
嬉しくてあまり寝られなかったんだ。」
恥ずかしそうに目を逸らす無一郎の髪をよける。
『ふふっ…私も。同じだね…』
そっと唇を重ねると、驚いたように私を見つめる無一郎。
『ぇ……?』
無一郎が意地悪そうな目で私を見つめ、両手を縫い付けた。
「へぇ…凄い余裕の煽り。
後悔しても知らないよ…」
無一郎は首筋に吸い付き、鎖骨…胸…服を脱がしながら体に舌を這わせた。
『んっ……』
胸の先端を口に含み、舐めたり吸ったりと緩急をつけて弄ばれる。
『ゃっ……それ…んっ…』
堪らず無一郎の髪をグシャリと掴んでしまう。