第4章 決断
2日後ーーー…
『ん〜っ、アオイちゃん!
今日はいい天気だから、
ベットのシーツ沢山洗っちゃおっか!』
屋敷の庭で空を見上げると、雲一つない快晴。
今日も朝からいつも通り屋敷の手伝いをして
シーツを洗う事に意気込んでいると
アオイちゃんは、なぜか心配顔をしていた。
「さん、今日は一段と顔色が悪いですよ?
少し自室で休んで下さい。」
『大丈夫大丈夫!早く洗濯済ませちゃお!』
…本当は、朝起きた時から
普段より体の調子が悪い事に気付いていた。
でも、動けない訳じゃないし
いつもと同じ仕事くらいならできる…
私はそんな風に鷹を括っていた。
2人で手分けしてシーツを手洗いして
竹で出来た物干し竿に順番に干していると…
『うっ…、』
…また前の時と同じような眩暈がして
体に力が入らず、気がつくと地面に横たわっていた。
「!?さん!?どうしたんですか!?」
倒れてしまった私の元に駆けつけたアオイちゃんは、私の体を仰向けにし、上半身だけを起き上がらせてくれた。
『はぁ…はぁ……、ごめ、ん……
なんか体が…ふらつい、て…』
「っ、ちょっと!!すごい熱じゃないですか!!」
『熱…?』
…あー、そっか。
だから体が燃えるように暑いんだ…
ただの睡眠不足だと思ってたけど
違ったんだね…。
「誰か!!誰か来て下さい!!
さんが…!!っ、え…?」
『……?』
アオイちゃんが大声で人を呼ぶのが聞こえ
急に声が途切れると、私の体は浮遊感に包まれた。
「己の体調管理もできないとは…、この未熟者。」
『と、みおか…さ……』
なんでこの人がここにいるの…?
それに私の体…、なんで宙に浮いてるみたいに
フワフワしてるのかな…?
熱のせいで思考が働かず
自分の状況が全く理解できないけど…
なんだか…すごく安心する…。
あまりの心地良さに目を閉じた私は
そのまま意識を失ってしまった。