第22章 恐怖
そんな女性達の様子を観察していると
鬼は少しずつ私の方へと歩み寄って来て
口角を上げてから口を開いた。
「オレの仕事はなぁ…、
無惨様に献上する女を捕えることなんだよォ。」
『鬼舞辻無惨に…!?なんでそんなこと…!!』
「決まってるだろぉ?無惨様も男だから欲を満たす為に女を犯して喰うんだよぉ〜。
極上の女を差し出せば、彼の方もお喜びになるからなぁ…?」
『っ…』
この鬼…、女性を何だと思ってるの…。
性欲を満たすだけの為に
なんで何の罪もない女性が犯されて喰われなきゃならないの…?
鬼舞辻無惨を喜ばせたいからって
こんな風に何人もの女性を攫ってくるなんて、正気とは思えない…。
絶対に……許せない…。
沸々と怒りが込み上げて来た私は
持っている刀をギリギリと強く握り締めた。
『あなたは私が止める…。
こんな非道な事、二度とさせないから…!!』
「ははっ、やってみろよォ…?
簡単に俺の首を斬れると思うなよォォ!?」
『っ、!!』
鬼は地面を蹴ると私に勢いよく向かって来て
腰に納めてあった斧を手に持ち、振り翳して来た。
何とか刀で受け止めたけど
この鬼の動きの速さは、今まで戦って来たどの鬼よりも早くて、反応が少しでも遅れていたら、私は一瞬で即死だったと思う…。
「はっ、鬼殺隊なだけあって
そこそこ力はあるようだなぁ…?」
『こういう時の為に…鍛えてるからね…、
…雪の呼吸、壱ノ型…!!!』
「っ、おっ…とォ…」
素早く技を繰り出して首を狙ったのに
鬼はすぐに私から離れて距離をとった。
やっぱり一筋縄でいく相手じゃなさそうだ…。
「珍しい技を使うなァ…?
久しぶりに楽しめそうだ…!!!」
『私は楽しむ気なんか無いんだけど?』
「はははッ!!いいないいなァ!
気の強い女を痛め付けるのは、俺の楽しみの一つだからなァ!!」
『っ、』
再び斧で私に攻撃を仕掛けてきた鬼…。
自分の刀で防ぎ、雪の呼吸の型を使って
私も攻撃していくけど、なかなか鬼には当たってくれなくて…
そのまましばらく斧と刀での打ち合いを続けていると、私の体に異変が起き始めた。