第23章 別離
『私は好きな人と…、
冨岡さんと一緒に暮らしたいって思ってる…。』
正式にプロポーズされた訳じゃないけど
一緒に暮らす、というのは結婚する事と同じ事だと思う。
今まで何度も助けてもらったしのぶちゃんには、私と冨岡さんの事を認めてもらいたくて…
真剣な想いだと分かってもらう為に
私はしのぶちゃんから目を逸らさずに、自分の気持ちを素直に話した。
「…わかりました。
さんがいなくなってしまうのは寂しいですが、私はお二人の幸せを願ってますからね。」
『…!?!?
じゃあ…、いいってこと…?』
「ふふっ、勿論です。
さんがそう望んでいるのですから。」
『あ、ありがとう…!!
ありがとうしのぶちゃんっ!!』
すんなり許してくれたしのぶちゃんにお礼を伝えると、彼女はとても穏やかに優しく微笑んでくれていた。
そんな可愛い笑顔のしのぶちゃんとお互いに微笑み合っていたけど…
「でも、本当に冨岡さんでいいんですか?
あの人、さんが負傷したというのに
お見舞いに来られたのは、ここに運び込まれた日だけですよ?」
『そ、それは…、ほら…、
冨岡さんも柱だし、きっと任務で忙しくしてて…』
「それでも恋人が寝込んでいたんですから
時間を作って会いに来るべきです。
それに、さんからの便りにも返事をされていませんよね?」
『え…』
…なんでその事知ってるのしのぶちゃん。
まさかそんな事まで把握されてることに驚いたのと同時に、私も実を言うと、返事が来ない事が気に掛かっていて、不安な気持ちが心を占めた。
忙しいのは分かってるつもりだけど
以前は任務の合間に送った手紙に対して
すぐに返事をくれたのに…。
「全くあの人は…。
本当にさんを大切にする気はあるんでしょうか…。」
『だ、大丈夫だよ…っ!』
手紙の返事がないのはただ忙しいだけ…、
何も気にすることなんか…ないよね…?