第22章 恐怖
『ふー…、着いた〜!』
カヨちゃんと共にやってきたのは、少し離れた地域の街。
ここにくる途中でカヨちゃんから聞いた話では、最近この街で、何人もの若い女性が行方不明になっているらしい。
いなくなってしまうのは主に夜だから
確実に鬼の仕業なのが分かり…
とりあえず情報収集をする為に
私は街の中を歩き、通行人に声を掛けようとしたら、1人の女性が紙を配っているのが視界に入った。
「娘を捜しています…。
何かご存知の方は教えて下さい…。
ご協力お願い申し上げます…」
暗い表情で紙を配りながら、ずっとそのような言葉を言い続けている女性…、
何か知っていることがあるかもしれないと思った私は、その女性に近付いて行った。
『あの、すみません。
ちょっとお聞きしたいことが…』
「はい…?」
『娘さんを探していらっしゃるんですよね?
もう少し詳しい話をお聞きしたいのですが、宜しいですか?』
「えっ、と…、あなたは一体…」
『最近この街で
何人もの女性が行方不明になっているので調査に来たんです。何かご存知のことがあれば教えていただけませんか?』
私の説明に納得してくれたその女性は
娘さんが行方不明になった時のことを話してくれた。
夜の散歩に2人で出かけた時…
手で持っていた灯を照らす為の提灯の火が
突然吹いてきた風によって消えてしまい辺りが真っ暗になったみたいで、
すぐに新しく火を灯し直したけど…
その時にはもう、隣にいたはずの娘さんがいなくなってしまったとのことだった…。
「僅か数秒だったはずなのに
どうして娘が消えたのか…、分からなくてっ…」
『そうですか…。』
…ますます鬼の仕業感が濃厚になってきた。
『では、どこで娘さんがいなくなってしまったのか
教えてもらってもいいでしょうか。』
「ちょうどこの辺りなんです。
だから私はここでこの紙を配って
娘の手掛かりを探していて…」
私もその紙を見せてもらったけど
絵師に頼んで描いてもらったのか
とても上手に描かれていて、紙の中の娘さんは
眩しい程の明るい笑顔と、目の下にホクロがあるのが印象的だった。