第20章 我慢
ドンッ
『わぁっ…?!』
「!!すまない……、大丈夫か?」
『いえっ、こちらこそ、いきなり飛び出してすみませ…っ、
えっ…、冨岡さん…?』
勢いよく飛び出したせいで
外から入って来た人にぶつかってしまい
尻餅をついた私は、声を掛けてくれる人に返事をしながら頭上を見上げた。
聞き覚えのある、かっこいい声だなぁ…と思った瞬間
目の前にいたのがまさか冨岡さんご本人で、私は相当驚いた。
「、怪我はないか…?」
『は、はいっ…、全然大丈夫です…!』
…相変わらずカッコ良すぎるよ冨岡さん。
それに、尻餅をついた私に手を差し出してくれて
ドキドキしながら自分の手を乗せると
優しく引っ張って立ち上がる手伝いをしてくれて…
ただでさえめちゃくちゃカッコいいのに
こんなにも紳士的だなんてずるい…。
「…どこかへ向かうところなのか?」
『あ…、はい…!
しのぶちゃんから仕事を与えられたので
宇髄さんのご自宅に伺うところなんです。
冨岡さんはどうして蝶屋敷に?任務帰りですか?』
「…。の顔を…見たかったんだ…」
『へっ…?』
まさかそんな事を言われるとは思わなかった私は
驚いて固まっていると、冨岡さんは小さく息を吐き出した。
「遊郭での一件後、お前が炭治郎達の世話で忙しいのは分かっていたが…、流石に1ヶ月以上顔を合わせないのは……我慢、できなかった。」
『っ…』
冨岡さんって、本当にいつも正直に答えてくれるなぁ…。
でも、私はこうやって冨岡さんに会う度にキュンってさせられてるから、心臓への負担がすごいんだよね…。
それに、冨岡さんが言うように
面と向かって会えたのは1ヶ月以上ぶり。
前回会えたのは
冨岡さんと破廉恥な事をして
途中で熱が出てることに気付いて看病したあの日以来……
…やばい、思い出すとめちゃくちゃ恥ずい!!!!