第20章 我慢
「さんはとても察しが良くなりましたね。」
『長い事一緒に暮らして来たから
何となくそう思っただけなんだけどね…』
「分かっているなら…、もう少し休息時間を摂って下さい。」
『うん……、でも……心配なんだよ…』
炭治郎くんと伊之助の為に
今、私が出来ることなんて大して無いけど
心配な気持ちを抑えきれなくて…
気がつくと、いつも2人の病室に足を運んじゃってるんだよね…。
「心配な気持ちも分かりますが…
さんの事を心配してる人がいるってことも、ちゃんと分かってますよね?」
『っ、…うん……』
「また以前のように倒れたりしたら、元も子もないんです。炭治郎くん達の様子は、他の子達も気に掛けていますから…、1人で無理をする必要はありません。」
『はい…、ごめんなさい…』
久しぶりにしのぶちゃんに説教をされたけど
やっぱり柱の人だけあって、言葉に重みがある…。
炭治郎と伊之助が心配なのは皆んな一緒…
そんな事は分かってたはずなのに
しのぶちゃんの話を聞いたら
蝶屋敷の皆んなが私を心配してる…
いや、心配させてることに気付き
私はしのぶちゃんに頭を下げながら謝罪をした。
…実際、さっきもカナヲちゃんに体を気遣われたからね。
「全く…、さんは本当に優し過ぎます。
そういうところ…、私の姉にそっくりです。」
『あ…、さっきカナヲちゃんにも似てるって言われたんだけど、そんなに似てるの?』
「えぇ。とても。
優しくて、世話焼きで、明るくて…
時々、能天気なところが出る辺りも似ています。」
『の、能天気って…』
…何だか普通に悪口を言われた気がするんだけど。
「姉さんも…、重症の隊士が運び込まれた時
いつも寝る間を惜しんで、隊士達のお世話をしてました…、私がいくら声を掛けても休んでくれなくて…。」
『っ、私と一緒、だね…』
「そうですよ…。
似すぎているから…、私はさんが心配なんです…。
姉のように…、命を落とすんじゃないかって…」
しのぶちゃんは、亡くなったお姉さんの面影を私に重ねているみたいで、なんだかすごく辛そうで、とても悲しそうな表情をしていた。