第19章 看護 ✴︎
「うん…、美味い。」
『ふふっ、良かった。』
ただのお粥だけど、冨岡さんの口に合ったようで
夢中でパクパクと食べていて
あっという間にお茶碗に入っていたお粥が無くなっていた。
『食欲はあるようで安心しました。
これならきっと熱もすぐに下がりますね!』
「…。そうだな…。」
『…?冨岡さん?』
早く熱を下げたいと思ってるはずなのに
私の言葉を聞いた冨岡さんは、なぜか少し俯いて
肩を落としているように見えた。
『私…何か嫌なこと言いました…?』
「いや…、何も…」
『??はっきり言ってくれていいんですよ?
どんな事でも、冨岡さんの気持ちは受け入れますから。』
「違う…。情けないから言い辛いだけだ…」
…情けない、って、何が??
冨岡さんの思ってることが全然分からなくて首を傾げていると、彼は布団の上に寝転がって、天井を見上げながら口を開いた。
「俺の熱が下がったら…
は蝶屋敷に帰ってしまうだろう…」
『へっ…?まぁ…そうです、ね…』
「俺は…、ずっとお前と一緒にいたいから…、
熱が下がらなければ、は看病の為に
俺のそばに居てくれる…、
そう考えたら、熱は下がって欲しくないと思ったんだ…。」
『〜〜っ、な、なんですか、それ…』
…冨岡さん、めっちゃ私のこと好きじゃん!!
それに、私がそばに居る為に
熱は下がって欲しくない、とか…
こんな風に寂しがる冨岡さんは初めて見て
なんだか子供みたいで可愛いんだけど!!
…熱のせいなのか、初めて見る冨岡さんの弱々しい姿に
私の母性反応がくすぐられた。
『えっ、と…、
冨岡さんがそんな風に思ってくれたのは嬉しいです…。
でも私は、熱で寝込んでる辛そうな冨岡さんより
凛々しくて、元気な冨岡さんの方がいいです。』
熱で弱ってる冨岡さんを見れたのは新鮮だけど
苦しんでる今みたいな状態より
颯爽と任務をこなして、落ち着いた雰囲気を醸し出してるカッコいい冨岡さんの方が私は好き。