• テキストサイズ

《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第2章 大正









『う……ん……、あれ……』





私……生きてる……?




意識が戻って閉じていた目を開けると
鳥のさえずりが聞こえてきて…


首だけを横に動かすと
私はベットの上で横になっていた。



一体私は、何をしていたんだろう…



横になったまま記憶を辿ったら

山の中で妖怪に殺されそうになった事を思い出した。



それで確か、凄くカッコいい人が助けに来てくれた……




…はず。




何だか記憶が曖昧だし
自分が今どこにいるかも分からない…。



部屋の天井を見ながら
状況を把握しようとしていると、扉の開く音が聞こえた。





「あ、目が覚めましたか?」





私が寝ている部屋に入ってきたのは、
私よりも小柄な女性で、毛先が薄紫色、
後頭部に蝶々の髪飾りがついている、とても美人な人だった。





「気分はどうですか?」

『ぁ……はい…!えっと……っ、いたッ!!』

「あ、動かない方がいいですよ?
貴方は肋骨が何本か折れていますから。」





…それ、1番最初に言って欲しかったよ。




ベットから体を起こそうとしただけで
体に激痛が走り、経験したことのない痛みに
私の目には涙が滲んだ。




そんな私に笑顔のまま近づいてきたその女性は
ベットのそばに置かれていた椅子に腰掛けた。





「初対面ですので、まずは自己紹介から…、
私は胡蝶しのぶ、この屋敷の主です。
貴方の手当ても、私がさせて頂きました。」


『ぁ…、ご、ご丁寧にどうも…。
えと、私は、 と申します…。
手当てをして頂いて…ありがとうございました…。』


「そんなに畏まらなくていいですよ。
貴方の方が歳上でしょうから。」


『え…。あ、あの…失礼ですが
胡蝶さんのご年齢は…?』


「18です。」




…うそぉ!?

18歳でこんなに美人なの!?


まだ成人してない歳なのに
家の主って……、そんなことありえるの!?







/ 279ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp