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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第14章 濡衣




し「さんの…謹慎の件もご存知で?」

「…知ってる。先程若い隊士達から聞いた。」

し「そうですか…。」





…珍しいことに
胡蝶は普段見ないような落ち込んでいる様子だった。





「アイツの謹慎の件だが…
お前は何か知っているのか?」


し「…。そうですね…
冨岡さんには話しておきましょうか…。」




胡蝶はが謹慎になった経緯を
詳しく説明してくれた。





任務に出た際
行動を共にしていた1人の隊士から迫られ
がその隊士の手を叩いたこと。


その後、隊士は鬼に襲われ
に救われたようだが
地面に手をついた拍子に負傷し手首を骨折。


その場には複数の隊士もいたが
全員揃ってが怪我を負わせたと証言。



何故そのような嘘の証言をしたのか…


…理由を聞いた俺は呆れ返った。



負傷した隊士の親が土地の所有者で

証言をした隊士達と彼等の家族は
そいつから土地を借りて住まわせてもらっている恩があり…


路頭に迷いたくなければ
の責任にするようにと、隊士達に圧力をかけたとのことだった。



そして、隊士達の証言を聞いた御館様によって
は謹慎を命じられ、今に至る…。





し「私は…さんの無実を証明しようとしたのですが…、さん本人が何もしなくていい、と…。
彼女がそう言った理由、冨岡さんなら分かりますよね?」


「…あぁ。」




…理由など考えるまでもない。



隊士達の家族に迷惑をかけないよう、守る為だ。



…真実が明るみになれば
地主の親が黙っていない。


暮らす土地を取り上げるか、
高額の賃貸料金を巻き上げるか…


己のせいで
他人に迷惑をかける訳にはいかないと…


の考えそうなことだ。




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