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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第14章 濡衣




ずっと昔から苦楽を共にしてきた友人が目の前で悲しんでいたら……、それは怒りたくもなるよね…。




「それと…負傷した隊士の件についてですが…
残念ながら、手首を骨折されていたのは事実でした。」


『…。そっ、か…』


「しかしなぜそれが
さんのせいになってしまったのか…、
その原因も突き止めてきました。」




…しのぶちゃんの情報収集力すごい。



調べ始めてから
まだ数時間しか経ってないのに…

私の為に急いで調べてくれたのかな…。


お礼を伝えようと思ったけど
しのぶちゃんは何だかすごく顔を曇らせていて

…私は再び嫌な予感がした。





「…任務では、他にも数人隊士が居ましたよね?
その方達が……、さんによって
負傷させられていた、と証言したそうです。」



『…!?!?』



「蝶屋敷に運んでもらった隊士にも
直接話を聞いてきましたが…、
あの人も、さんが負傷させたのを
目撃したと仰っていました。」


『え……』





何で…あの人まで…?




蝶屋敷まで運んで来る途中では
普通に会話してくれてたのに…。


私に対する嫌悪感だって見られなくなってたのに…。



どうして…そんな証言されたの…?






「…屋敷にいる隊士は
明らかに嘘をついてる様子でした。
どれだけ問いただしても答えなかったので調べてみましたが…、少し厄介な事が分かりました。」



『……厄介って…?』



「嘘の証言をしている隊士達の身内が
現在住んでいる土地を…、先程の男性から借りているんです。」


『!!それって…
本当の事を言わないように圧力をかけたってこと…?』


「…。」




しのぶちゃんは私の質問に対して
言葉ではなく、顔を頷かせて肯定していた。




もし本当の事を証言したら
隊士達が住んでいる場所を追い出されるか…

もしくは賃貸料金の値上げを強要される…。


そんな事になったら
隊士達だけじゃなく、彼等の家族も被害を被る…。



…あの親子の卑劣な行為に対して腹が立った。



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