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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第9章 修練





「…に用があるのなら
また日を改めるといい。」


西「っ、待って下さい!」






隊士の返事を聞かずに
再び足を進めようとしたが、西口から声を掛けられ、俺は足を止めた。






西「水柱は……さんのことを
どう思っているんですか?」


「…。」




…そんなこと、俺が聞きたい位だ。




への気持ちの正体が未だ理解出来ず、ずっと頭に靄がかかっているような状態な俺は

西口からの問い掛けに答える事が出来ず、無言のままでいるしか無かった。




西「何も答えられないってことは…
俺がさんに告白してもいいんですね?」


「っ、告白……?」


西「俺は…、さんのことが好きです。
鬼殺隊の仲間としてではなく、1人の女性として……心からお慕いしてます。」


「…!!」





好き、とは……



俗にいう恋愛感情のことか…?



相手のことをもっと知りたい、
親密になりたい、
一緒にいたい、
会いたい、と思う気持ちを抱く事が
人を好きになるということだったはずだ…。



つまり、俺がずっと悩んでいたこの気持ちは
目の前にいる西口と同じで……






「…。俺もが……好き、なのか…?」




口に出して言葉にすると
胸の奥のモヤモヤが無くなり、スッキリしたような気分になった。



アイツのことが好き、と自覚した途端
これまでの事全てに納得がいった…






の笑顔を見ると嬉しくなった、
怪我をした時は心配になった、
鬼に襲われたと聞いた時は無性に焦った、
の体温を感じた時は
もっと触れていたいと思った…




先程を蝶屋敷まで送りに来た時は……
もっと一緒にいたいと願った……。





これが人を好きになる気持ちを表しているなら
俺は……




と出会ったあの日から
ずっと想っていたという事になる…。


よくよく考えればすぐに答えが出ていた筈だが
どうやら俺は人間として、まだまだ未熟のようだ。




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