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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第9章 修練




蜜「だから言ったでしょ〜?
ちゃんは魅力的なの!
すごく美人なの!!」


『あ、ありがと…。
でも、いきなりこんな視線を浴びるのは
慣れてないから恥ずかしくて…』


蜜「そんなの気にしなくていいんだよ?
堂々と前だけ向いて歩けばいいの!堂々と!!」




…流石にそれはちょっと無理です、
私にそんな度胸はありません。



蜜璃ちゃんは熱弁してるけど
沢山の人に視線を浴びながら
堂々と歩けるほど、私にはまだ自信がない…。




蜜「う〜ん…
でも流石にこれは予想外だったなぁ…。
冨岡さんが言ってたのは正しかったかも。」


『え…?それってどういう…』


「よぉ、お嬢さん達!随分楽しそうだけど
2人で何話してんの?」

『??』




…いきなり割り込んできたのは
見たことも会ったこともない1人の男性。


砕けた口調で話しかけて来たのは
親近感を湧かせたかったのかもしれないけど…


その人の目付きは少し不気味で
目が合った瞬間、鳥肌が立った。




蜜「…行こ、ちゃん。」

『うん…』



あまりこの人には関わらない方がいい、と蜜璃ちゃんもそう察したようで、男の人には何も答えず無視することを決めた私達は、その男性の体を避けて歩き出した……けど…





「おいおい、つれないなぁ…。」

『…!?きゃっ…』

「逃げなくたっていいじゃねぇか。
何を話してたのか聞いただけだろ〜?」




男性の横を通り過ぎて安心していると
その人はすれ違いざまに私の手首を強く握って引き止めて来た。




『ちょっ……あ、あの!離して下さいっ』

「おっ、顔だけじゃなく声もいいねぇ?」

『っっ…』




…何この人、気持ち悪っ!!




ニヤニヤしながら舌舐めずりをして
私の全身を食い入るような目で見てくる男性は
ずっと私の手首を掴んだまま離してくれなかった。




蜜「ちょっと!!
ちゃんに触らないで貰えませんか!?」


「あん?声掛けたのに逃げようとするからだろうが。」


『や、やめて下さい…っ、離して!!』




こんな風に男の人に手を強く掴まれるのは初めてで…



私は戸惑いと共に恐怖を感じた。


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