第20章 我慢
音柱の宇髄さん…
そして、宇髄さんと共に遊郭へ任務に行った炭治郎くん達は…
ひどい、としか言いようがない重症で
全身がボロボロ、出陣する前とは比べ物にならない状態で蝶屋敷に戻って来た。
その変わり果てた姿を見た時、私は絶句したけど
全員、奇跡的に命を取り留めていたから
その頑丈さに驚きながら、しのぶちゃんや鬼殺隊専属の医師の治療の手伝いをした。
呼吸である程度止血してくれていたおかげで
炭治郎くん、伊之助くん、善逸くんは意識不明。
唯一意識があった宇髄さんは、戦闘で片目と片腕を失ったにも関わらず、いつも通り会話ができて度肝を抜かれた。
むしろ1番重症と言っても過言じゃないのに
改めて、柱の体力は化け物並みだと思わされた。
みんなが蝶屋敷に運び込まれてから
今日でちょうど1ヶ月が経ち…
翌日に目を覚ました善逸くんは
以前と同じようになるまで体を回復をさせる為に
まだ蝶屋敷で療養中。
宇髄さんは、体の傷がだいぶ癒えたから
1週間前に自宅に戻ったけど、まだ安静に療養中。
あの人は奥様が3人もいるから
蝶屋敷で私達が面倒を見る必要はないし
自宅の方がのんびりできて、宇髄さんの心も休まってると思う。
こんな感じで宇髄さんと善逸くんは
少しずつ回復に向かってるけど…、
炭治郎くん、伊之助は1ヶ月経った今でも
まだ意識は戻っていない。
私は毎日、2人の状態を見る為に病室を何度も訪れているんだけど、やる事と言えば点滴や栄養剤を投与するくらい。
怪我の治療は済んでいるから、あとは意識が戻りさえすれば大丈夫。
静かに眠っている2人を見ていると
早く目を覚まして欲しくて仕方なくて…
意識が戻る手助けを何かしたいのに
考えても考えても
結局何も出来なくて、自分の無力さを痛感するだけだった。