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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第9章 修練




『あの、蜜璃ちゃん…?
お金は本当に払うから…。』


蜜「気にしなくていいよ〜?
だってね、柱って忙しいけど、働いた分だけたくさんお金貰えるもん!使う暇もあんまりないから
大きな金庫がどんどん増えていって困るくらいなんだよ?」




…金庫が増えていくってどういうこと!?



蜜璃ちゃんはサラッと言ったけど
金庫なら普通は一つあれば十分だよね…!?


この若さでどんだけ稼いでるの!?




蜜璃ちゃんの収入が全く想像できなくて目眩がする…。




そんな私に気付かない蜜璃ちゃんは
私の手を引っ張り、ルンルン気分で呉服屋を出た。


でも私は外に出た途端
眼鏡を掛けていない自分の姿を晒していることを思い出し、緊張感が押し寄せてきた。





蜜「う〜ん、次はどこに行こっかな〜?」

『…。』

蜜「ちゃん?どうしたの?」

『…いや、あのね……
素顔で外出るのなんて久しぶりだから
少し緊張しちゃって……』


蜜「大丈夫だってば〜!!
街中の人みんな
ちゃんが綺麗だから見惚れちゃってるよ?」


『いやいや、そんなわけないって…』


蜜「もー、本当だって!
あ、ほら!あそこにいる男の人見て?」


『…?』





蜜璃ちゃんが指を差した方向に目を向けると
1人の男性が私達を見ていて

何故かその人は、口が半開きの状態だった。



不思議に思っていると目が合ったから
私はとりあえずペコっと頭を下げて会釈をしたけど…

その人の顔色は急に赤く染まっていったように見えた。




『ね、ねぇ、蜜璃ちゃん…
あの人どこか具合でも悪いのかな…?』


蜜「もー、違うよ〜。
あの人はね、ちゃんが綺麗だから見惚れてるの!」


『見惚れてるって……、え!?私に!?』

蜜「そう!ちゃんに!
ほらほら、私達の前を通っていく男の人達
みーんな振り返ってるでしょ?」

『え…』




蜜璃ちゃんの言ってる事が信じられなくて
自分の目で見て周りを見渡すと
確かにすれ違っていく男性達は
みんな私達をチラチラと見ている…。


…そして、さっき見た男性のように
みなさん頬が赤くなっていた。


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