第9章 修練
『…あ。あの色……。」
蜜「ん…?どれ?」
視界に入ったのは青い色の着物…。
冨岡さんの瞳と同じで
私はその美しさに魅了され、他の着物が視界に入らなくなるほど、その着物に取り込まれていった。
「あぁ、それは紺碧と呼ばれる色なんだ。」
『紺碧、ですか?』
「日差しが強い日の青空みたいだろう?
濃い青の紺色、強い青緑色の碧色と
青色が繰り返されていることから
濃く、美しい青色を表現する色を
紺碧って呼ばれているんだよ。」
『美しい青色…』
呉服屋のおばさんが言うように
着物の青色は本当に綺麗で…
冨岡さんの目と同じように美しさがある。
無意識に手に取ったその着物をジッと眺めていると、そんな私を蜜璃ちゃんはニヤニヤしながら見つめていた。
蜜「ちゃん、その色が気に入ったの〜?」
『えっ…!?えっ…と……』
…きっと蜜璃ちゃんはもう気付いている。
私が冨岡さんの瞳を連想していることに…。
これはもう否定したところで意味はないと感じた私は、コクンと黙ったまま頷いた。
「嬢さん、よかったら着てみなさいな。」
『え…、でも私…、着付けとかできな…』
蜜「大丈夫!私やれるから!!
じゃあその色に合わせて〜、
帯はこの色がいいかなぁ〜?」
…どうやら蜜璃ちゃんは
私に紺碧色の着物を着せる気が満々みたいだ。
張り切って帯を選びまくる蜜璃ちゃんの迫力に圧倒されて、半分放心状態で彼女の様子を見ていると
私は背中を押されて、試着をする為の部屋に移動させられた。
蜜「よしっ!やるぞ〜!
じゃあ今着てる隊服脱いでね〜!」
『はい…。』
言われた通りに隊服を徐々に脱いで
下着だけの状態になった私…。
同性とはいえ、
蜜璃ちゃんに自分の下着姿を見られるのは恥ずかしくて…
体をもじもじとさせていると
そんな私を蜜璃ちゃんは笑いながら見つめていた。