第9章 修練
…まぁ、走るスピードは
もう少し落として欲しかったんだけどね。
蜜「本当にごめんね…?
今からは歩いて移動するようにするから…」
『はぁ、はぁ……、うん…。
そうしてくれると助かるかな…』
何度か深呼吸を繰り返して、心拍を落ち着かせていると、徐々に呼吸も落ち着いて来て
私と蜜璃ちゃんは商店街の中へ入ることになった。
蜜「本当に大丈夫?
辛いなら私がおんぶして行くよ…?」
『ううん、もう大丈夫。
…ありがとね、蜜璃ちゃん。』
蜜「え…?」
『私、女の子と2人で遊びに出掛けるの初めてなの。
買い出しとかでアオイちゃんやカナヲちゃんと外に出る事はあったけど、遊ぶのは今日が初なんだ〜。
だから、連れて来てくれてありがとね?』
蜜「〜〜〜ッ!!うわーんっ!!
嬉しいよ〜〜!!!
ちゃんいい子過ぎるよぉ…!!」
『!?なんで泣くの…!?』
…いきなり号泣し出した蜜璃ちゃん。
でも、悲しくて泣いている訳じゃなさそうで
溢れる涙を持っていた手拭いで
優しく拭き取ってあげた。
蜜「わたしっ、ちゃんと仲良くなりたいって思ってたから…、こんな私だけど……その…
お友達になってくれる…?」
『う、うん!私も蜜璃ちゃんと友達になりたい!』
友達って、どうやったら作れるのかな…
元いた時代でそんな風に考えた事があった。
わざわざ友達になりたいなんて言ってくる人はいないし、私なんて見た目が地味だから
声を掛けてくる女の子なんていなかった。
だから蜜璃ちゃんみたいに
直接私と仲良くなりたい、友達になりたいって言ってくれるのは凄く嬉しくて…
この子となら仲良くできる気がする…
ずっと友達でいれる気がする…
そう考えるだけで、心が温かくなった。
蜜「ふぇ〜んっ…う、嬉しいよぉ〜!」
『あぁぁ…、もう泣かないでよ〜…』
蜜璃ちゃんと話したのは今日が初めてなのに
いきなり振り回されっぱなしだけど
面倒には思わなくて、むしろ蜜璃ちゃんの色んな面が見られて嬉しかった。