第9章 修練
し「今日はゆっくり休んで下さい…
と、言いたいところですけど
さんにお客様が訪ねて来ています。」
『え?お客さん?』
「甘露寺さんがいらしていて
さんが辛いようでしたら
ご遠慮頂くようお伝えしますが…」
…甘露寺さんって確か、恋柱の人だよね?
わざわざ柱の人に来てもらったのに
追い返すのは気が引けるから…
『大丈夫だよ。私も挨拶したいから
呼んでもらってもいい?』
し「分かりました。ではお連れしま…」
蜜「お邪魔しまーすっ!!
きゃあッ!ちゃんいた〜!!
良かったぁ!元気そうだね!!」
『え…』
し「…甘露寺さん、
玄関で待っていて下さいと言ったじゃないですか…」
蜜「だってだって!
待ちきれなかったんだもんっ!」
…めちゃくちゃ明るい人だなぁ。
でも甘露寺さんも柱だからきっとすごく強いと思うけど、楽しそうにはしゃいでいる姿は
可愛らしい1人の女の子にしか見えない。
ニコニコと笑っている甘露寺さんが可愛すぎて、ジーッと見つめたままでいると、パチっと視線があった。
蜜「急に押しかけちゃってごめんね?
私、夜に担当地区の警備があるんだけど
それまで時間が出来て暇だったから
ちゃんに会いに来たの〜!!
この前は話せなかったし
今日はいーっぱいお喋りしようねっ!!」
『あ…わざわざ来て下さって
ありがとうございます。
でも、私なんかと話しても
甘露寺さんはつまらないかもしれませんよ?』
蜜「だめだめ!ちゃんの方が歳上でしょ!?
敬語なんて使わなくていいよっ!
私のことも蜜璃でいいから!」
…えー。
立場が上の柱相手にタメ口で話していいの?
それに名前も…。
まぁ、蟲柱のしのぶちゃんも
ちゃん付けで呼ばせてもらってはいるけど。
『えっ、と……じゃあ……
蜜璃ちゃん、でいい…かな…?』
蜜「きゃーっ!!!
やだもう!ちゃん可愛いっ!!
ねぇねぇ、しのぶちゃんも聞いた!?
蜜璃ちゃんって呼んでくれたよ〜!!」
し「ふふっ、良かったですね〜」
私からしたら
顔を真っ赤にして嬉しそうにしている
蜜璃ちゃんの方が可愛く思えて、その姿に私も笑みが溢れた。