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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第9章 修練




ーーー…



鎹鴉のカヨちゃんによる案内で
私は炎柱の煉獄さんの屋敷にやって来た。





『…。はは、もう驚かないって。』





…予想していた通り、デカイわけよ、屋敷が。




分かってはいたし、驚きはしないけど
多少はその大きさに圧巻される。



屋敷の門の近くで
きっと中も広いんだろうなぁ…と想像していると、門の隣の扉が開き、そこから1人の男の子が顔を出した。




「あ、あの…、どちら様でしょうか?」

『あっ、初めまして。
と申します。
炎柱の煉獄さんに稽古をつけてもらいに来たんですけど…』


「あぁ!貴方がさんですか!
兄上から聞いてます、中へどうぞ?」





男の子に屋敷の中へ促され、後に着いていくと
その子は向かう途中で自己紹介をしてくれた。




「私は杏寿郎の弟、煉獄 千寿郎と申します。」

『千寿郎くんかぁ…、かっこいい名前だね!
髪型も髪色もお兄さんに似てるんだ。』

「煉獄家に産まれた男児は皆
同じ容姿になる事が多いのです。
でも、私は……兄上のようにはなれません…。」


『??どうしてそう思うの?』


「私は…、父上や兄上とは違い
剣士としての才能がないので…
日輪刀の色も全く変化しませんでしたから…。」




そう話した千寿郎くんは
とても苦しそうに悲しんでいて…


剣の才能に恵まれなかった自分を責めている様子だった。




『才能がないって…、そんなに悪い事かな?』

「え…?」

『人間なら誰だって、向き不向きがあるもん。
剣の才能に恵まれなくても
千寿郎くんには、千寿郎くんにしかできない事が絶対あるはずだよ!これから先の人生はまだまだ長いんだから
ゆっくり見つけたらいいんじゃないかな?』


「…。」


『って、初対面の子に何言ってんだろ私…!!
ごめんね!何も知らないのに偉そうなこと言っちゃった!ごめんね!?』


「…あははっ!」




…え、てっきり怒られると思ったのに
何で笑ってるの??
いや、笑われてるのかな…??




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