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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第7章 当主






『ん〜…!沢山寝たから昨日より体が動くな〜』



傷はまだズキズキ痛むけど
布団から上半身だけを起こす事はできて
体は少しずつ回復しているようだった。



それに、御館様の前で沢山泣いたから
心もスッキリして、鬼を倒した時の事を思い浮かべても、体が震える事はなかった。




御館様って、本当にすごい人だ…。


私の心が弱っていることを一瞬で見抜いて
私が素直に泣けるようにしてくれた。



鬼殺隊を纏める長で忙しいはずなのに
私が眠るまで、ずっと側にいてくれた優しい人…



鬼殺隊の隊士達がみんな心を強く持っているのは
御館様の力なのかもしれない。


私も…もっともっと強くならないと…!




怪我が治って動けるようになったら
また冨岡さんやしのぶちゃんに稽古つけてもらって、カナヲちゃんとは一緒に鍛錬頑張ろう…!!



御館様と会えた事で
さらに前向きな気持ちになった私は
怪我を早く治そうと意気込んでいると

産屋敷家のお手伝いさんが、私に食事を運んできてくれた。





…そして、食べ終わった頃に
御館様が私のところへ顔を出してくれた。





「、気分はどうかな?」

『昨日より凄くいいです。
ご飯も沢山食べれて…
すっごく美味しかったです、ご馳走様でした。」


「良かった。声を聞いただけで
元気になってくれたのが分かるよ。」


『御館様のおかげです。
本当に…何とお礼を伝えたらいいのか…』


「お礼なんていいんだよ。
君が元気になってくれれば私も嬉しい。
今日はね、君に報告したい事があって来たんだ。」




私のそばに近づいて来た御館様は
昨日と同じように、布団の横に正座をし腰掛けた。





「正式に鬼殺隊へ入隊できるのは
最終選別に突破してから…、それは知っているね?」


『はい。』


「本来なら君も選別を受けなければならないが
今回君は、十二鬼月の1人、下弦の鬼を倒した…
その事を考慮して、最終選別は免除することにしようと思う。」



『え……、め、免除って……
そんな事、許されるのですか…?』


「実力があると分かっているのに
わざわざ選別を行う必要はないからね。
下弦を倒した時の一部始終は、全て1人の隊士から聞いている。」




…あ、それってまさか、西口さんから聞いたのかな。




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