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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第7章 当主




この時代に来てから
しのぶちゃんの屋敷で暮らすようになって…

いつの間にか
みんなは私の家族のような存在になっていった。



仕事を失敗して、注意されることも何度かあったけど、絶対に私を見捨てたりしなかった…


厳しい時より、優しくされた時の方が多くて…




余所者の私を大切に思ってくれているのも伝わって来てたから…、そんなみんなの事を、私はこの先もずっと守り続けていきたい。



それに…


私の命を守ってくれた冨岡さんの役にも立ちたい…



そんな思いが日に日に強くなっていった。







『私……、鬼殺隊の当主の方にお会いできたら
お願いしたい事があったんです…。
私の……
鬼殺隊への入隊を許して頂けないでしょうか。』




役に立てるかどうかは分からないけど
人の命を奪う鬼を私は許せない…。


鬼による犠牲者を1人でも多く減らしたい…


鬼に身内を殺された人を何度か見て来た私は
そんな悲しい思いをする人を増やしたくない…



自分の力がどこまで通用するか分からないけど
できる限りのことを全力でやりたいと思いながら、御館様の返事を待った。






「……
鬼殺隊への入隊を希望するのは自由だ。
それは…例え別の時代の人間であっても同じこと。」


『え……、それじゃあ…』


「鬼を滅殺する為には君の力が必要なんだ。
勿論歓迎するよ……、これからも力を貸して欲しい。」


『っ、ありがとうございます…!!
精一杯、努めさせて頂きます!!』




…不安だったけど、入隊はすんなり許してもらえた。

よかったぁ…。



安心してホッとしていると
御館様はそんな私を見てクスッと笑みを溢した。





「君はもう十分良くやってくれているよ。
先日もたった1人で下弦の鬼を倒しただろう?」


『……え?』


「覚えてないのかい?」





そうだ…

私の怪我は鬼によって負傷させられたもので…




『っ…』

ア「様…?」

『す、すみません……、思い出し、ました…』





あの下弦の鬼は……本当に強かった…。


何とか倒せたから良かったものの
もしかしたら私が死んでいたかもしれない…。


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