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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第6章 唐突




「さっきの私の攻撃、上手く弾いてたけど
アンタ、柱じゃないでしょ?」


『柱どころか…、鬼殺隊でもないよ。まだ、ね。』


「あははっ、
鬼狩りでもないのに私とやる気なのー?正気?」


『…正気だよ。私、あなたに怒ってるから。』


「はぁ?なんで?」





…いや、なんでって。
わざわざ言わないと分かんないの?


それとも、本当は分かってるのに
わざと惚けたフリしてる?




…どちらにしても、女鬼のその反応は
私の怒りを増幅させた。






『この神社に来る時、登ってきた階段に
鬼殺隊の隊士が亡くなってた…。
あなたが殺したんだよね?』


「そうだけど、それが何?」


『何人もの人間の命を奪っておいて…
その罪の重さが分からないの?』


「罪?たかが鬼狩りを殺しただけで?
別に何も悪い事はしてないでしょ。
っていうか、私に簡単に殺されるくらい弱いのが悪くない?
そっちの方が罪でしょ〜」


『…。』






…話に聞いていた通り、鬼にはまともな思考が通じない。


考え方が人間とは全く違って
イカれてるとしか思えない…。



鬼が発した言葉が許せなくて、怒りのあまり、私は刀を持った手をギリギリと強く握り締めた。





この鬼がどんなに強い鬼だろうと…






例え殺されたとしても
思い切り体を切り刻んでやらないと気が済まない…!!






『…隊士さん、貴方のお名前は?』

「え…?お、俺は…西口といいます…」

『西口さん、自力で動けるなら少し離れていて下さい。
それと、呼吸が使えるのなら自身で止血を…
いいですね?』


「は、はい…」


「何コソコソ話してんの〜?
アンタらは2人とも……」


『っ…、!!』



「私にこれから殺されるんだよ〜!?」





…女鬼は話しながら、鋭い早さで
私の元に向かってきて、尖った爪で攻撃を仕掛けてきた。




何とか刀でガードしたけど、
飛びついてくるのは一瞬だった…。



それに力も、私が山で戦った鬼とは比べ物にならないくらいの速さだった。







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