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《冨岡夢》恋い、慕う[鬼滅の刃]

第6章 唐突






『はぁ……、ここ…だよね…?』




教えてもらった神社の前の道路に到着した。



少し長めの階段を見上げると
神社の鳥居は、階段の先にあるのが見えた。





……何だか、凄く嫌な空気が漂ってる。



これは、鬼が醸し出す殺気によるものなのかな…。




すでに辺りは薄暗く、不気味な雰囲気が漂っているから、私の体も恐怖によって震えてきていた…。





『…ビビってたって仕方ないでしょ。
早く行かないと…。』




気合いを入れ直した私は
急いで階段を駆け上り始めた……


……でも、その階段の途中には
鬼殺隊の隊服を着た隊士達が、所々に倒れていた。




『っ…、ひ、どい…』




倒れている人達は
とても直視するには耐え難い状態で…



全身血塗れで、腕や脚がちぎれている人、
顔が原型を留めてないほど切り刻まれている人…


大体の人が瞼が開いたまま絶命していて
この階段には、生存者が1人もいなかった。





『…。許さない……』




ザッと見ただけで
死んでしまっている隊士は5、6人…。



鬼はこんな風に、
何の罪もない人の命を奪っていくんだね…。



無意識にギリギリと拳に力が入った私は
急いで階段を登り、頂上にある鳥居を目指した。





…近づくにつれて嫌な気配を強く感じ
階段を登り切ると、1人の男性隊士が地面に蹲り
傷付きながらも、立ち上がろうとしているのが視界に入った。






「なーに?まだ立ち上がるの〜?
もういい加減くたばってくれない?」


「はぁ…はぁ…、くっ…ぅ…」


「もう遊ぶの飽きたからさ……、
そろそろ死んでもらうよ?」


『!!』





やばい…!




鬼の一言で、その蹲っている隊士のトドメを刺そうとしていることを察した私は、急いで刀を抜いて地面を蹴った。





お願い……、どうか間に合って…!!






カキンッ





「!?」






ギリギリのタイミングで
私は鬼と隊士の間に入る事に成功し
鬼の攻撃を剣で弾いた後、片手で隊士の体を抱え、後ろに飛び間合いを取った。





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