第6章 唐突
『生きている隊士がいるかもしれないのに
助けに行かない訳にはいきません。
…お願いします、場所を教えて下さい。』
「無茶ですよ!!行ったところでもう…っ
生きてる仲間がいるとは思えな…」
『いいから!!早く教えてって言ってるじゃん!!
口論してる時間なんてないの!!
場所はどこ!?言って!!!!』
「ひっ……、こ、ここから…
北西の方角に…っ、
1キロくらい行ったところの…神社、です…」
『分かりました…。』
やっと場所を教えてくれて
私はすぐに立ち上がり、腰にある刀に手を添えて
北西の方角に体を向けた。
『さっき言った通り、止血は忘れずに。
…お大事にして下さいね?』
「ぁ……は、い…。って、速ッ…!!!」
隊士の返事を聞く前に
私は全集中の呼吸で身体能力を上げ、すぐに走り出した。
どんな鬼が現れたのかは分からない…
それでも隊士の人に伝えたように
助けに向かわずにはいられない…。
1人でも多くの隊士が生きている事を祈りながら、私は全速力で教えてもらった神社に向かった。
ーーー…