第2章 Come
「えっと…ミルクちゃん?」
この声は…!
ミルクというのはアカウントの名前。アカウントを作る時目の前に牛乳があったからと、安直につけた。
「はい!蓮くん、今日はその…よろしくお願いします。」
「うん、よろしくね。ホテルに言ったらいろいろ教えて?決めなきゃいけないこともあるし。」
決めなきゃいけないことというのは、Safe wordのことだろう。
蓮くんの後をついていくとホテルにつき、楽にしてとベッドに座るよう促される。
「好きなことと苦手なこと、教えてくれる?」
目の前に座った彼は優しい声色で聞いてくる。
ハードなことはだいたい苦手だ、Commandも軽いものが好き。
優しくされるのが好き、ハードだと怖くなってしまう。
それを伝えれば、わかったと笑った。
「じゃあ、Safe wordは…Redでいいかな?」
コクっと頷き、緊張で手が震える。
ずっと好きだった蓮くんとPrayするのだ、相手が見つからずしたことがない私が。
「大丈夫だよ、リラックスして。嫌なことはしないから…限界だと思ったらちゃんとSafe wordを言うんだよ?」
「はい…お願いします…。」
「もしよかったら本名教えてくれる?僕は蓮だよ。」
ん?蓮が本名ってこと?本名であんな配信してるの!?
震えた手を優しく包み込んで撫でてくれる。
「ひよりです…。」
「ん、ひより…Look(こっち見て)。」
恥ずかしくてずっと俯いたままだった私の顔が上がり、蓮くんの綺麗な瞳と目が合った。
いい子だねと頭を撫でてくれる。
「ちゃんと出来たね、偉い。」
あぁ、満たされる…こんな軽いCommandでもちゃんと褒めてくれる。
「Roll(仰向けになって)…いい子。LicK(舐めて)。」
仰向けになると褒めてくれて、舐めてと指を差し出された。
蓮くんの指を!?
さすがに恥ずかしくて黙っていると、嫌?と聞いた彼は座って、自身の膝をぽんぽんと叩いた。
「Come(おいで)。」
言われた通りに起き上がってその膝に座る。
無理、顔見れない…舐める方がまだよかったかも。
いい子だねと頬を撫でられた。