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死神の華【鬼滅の刃】

第7章 死神と蝶屋敷


「鬼にとっても鬼殺隊にとっても私は諸刃の剣だな。」
腕を組み、改めて考える。
「えぇ。鬼が本気を出して一気に攻め込む際、まず柊さんから狙われますね。」
「…一番いい方法はある。」
「なんですか…?」
「…私を殺す事だ。簡単だ。私のような異分子殺すなり幽閉するなり鬼舞辻無惨の耳に入らないように存在を隠せばいい。こうやって私が表に立つから余計な心配事が増えるのだ。鬼に喰われるくらいならいっその事私を…」
殺せばいい。そう続けるはずだったが、しのぶの顔を見ると言えるはずもない。

泣いていたから。
ポロポロと涙を流して。

「っ!!どうして!!どうしてそんな事いうんですか?!そんな事!絶対にわたしが許しません!誰が何を言おうとそんな事させない!あなた自身のことでも!あなた自身がその身を傷つける事はわたしが許さない!!覚えといてください!あなたはあなたが思うよりずっと想われているという事を!!…柊さん…あなたはもうわたしの大事な友達です。その友達を残してどこに行くと言うんですか…?」

泣きながら怒るしのぶにハッとする。
「すまない、しのぶ。そうだな。昔の私ならまだしも、今の私には大切な友達がいるんだ。簡単には死ねないな。ありがとう。またしても友人の言葉に助けられたよ。」




【あなた自身がその身を傷つける事はわたしが許さない!!】

しのぶの言葉は以前にも杏寿郎に同じような事を言われた。

【綺麗なリーンの肌に傷をつけるなどリーン自身であっても許される事ではない!!】
だいぶと状況は違うが。クスクスと思い出し笑いをする柊に。

なんですか?涙を拭いながら聞いてくるしのぶ。

あの時の杏寿郎とのやりとりは恥ずかしい話なので笑って誤魔化す。

「霊子についての考察は?」そう話をすり替える。



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