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死神の華【鬼滅の刃】

第6章 死神と過去


私についての裁判が開かれたらしい。
私は暴走のあと眠っていたので聞いた話だ。

意見は二つに分かれた。
一つは即刻打首。つまり死刑。まぁすでに死んでいるのだ死刑も何もない。要は輪廻されず意識があるまま地獄行き。
そしてもう一つは死神の組織のトップ、総隊長が面倒を見る。と言うものだ。霊圧の高さから見てコントロールさえできれば護廷十三隊の戦力となる。そう説得したようだ。



条件として3年以内に霊圧をコントロールし、その間一度も暴走しない事。真央霊術院へ入学したら首席を維持する事。そして山本元柳斎の養子に入る事。

私はその条件を1年で満たした。






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「養子になると決まった時、最初に貰った贈り物があるんだ。」
そう懐かしそうに目を細める柊。
「名前だよ。忌み子でもない。人身売買の女に適当につけられた名前でもない。『柊』。恩人が…祖父が付けてくれた人生で初めての名前と言う贈り物だよ。
人の名前とは本来生まれてすぐに両親から貰う最初の贈り物だ。だから私はそれを大切にしたいと思っている。『杏寿郎』も『千寿郎』も槙寿郎が名付けたといつか誇らしげに語っていた。だから私は呼ぶんだ。皆の名を。」
流石にお館様の名は呼べなかった。恐れ多いと感じてしまう存在だったな。と苦笑いで語る柊。

「リーンという苗字を貰ったのも戒めだよ。自分の罪を忘れないために。あの町にはまだ幼い子どもや老人もいた。その魂を傷つけた罪を私は忘れたくはない。」

「その罪。俺も共に背負おう。」
「杏寿郎には関係…「あるっっ!!」」
ない。と言いたいところを大きな杏寿郎の声が被さってきた。

「君が俺を守りたいと言ってくれたように、俺も君を守りたい。そして嬉しいも楽しいも、寂しいも悲しいも全て共にしたい!2人なら嬉しいことは2倍になるし、悲しい事は半分になる!違うか?!」

その言葉に心がぱっと明るくなる。一瞬風が透き通り、視界が開けた感覚に陥る。

そしてーーーポタっーーー

柊の目から涙が溢れた。







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