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死神の華【鬼滅の刃】

第1章 死神と鬼狩り


「こんなところで立ち話もなんだ!山の麓に鬼殺隊の詰め所がある。
リーンさえ良ければ共に行こう!」
杏寿郎がその言葉を切り出してくれたのはありがたい。
事実柊は行く当てなどないのだから。
先ほどの質問の答えから推測すると、ここは柊が生きていた世界とは違う。
同じ日本ではあるが、おそらくここはホロウはもちろん死神が必要のない世界。
代わりに鬼という異形なものが蔓延っているのだ。
そしてその鬼を倒すのは杏寿郎が所属する鬼殺隊。
死神とは違い生身の人間が文字通り血を流し、命をかけて戦いに身を捧げているのだろう。
そして今は大正時代だと言う。私は生前明治に生まれている。幼少期に死に、140年の時を過ぎている。現世では平成の年号に変わっているのだ。
 
申し出はありがたい。ありがたいが、、
「私が詰め所を利用してもいいのか?鬼殺隊の一員ではない。」
「構わない!怪我をした一般人や身寄りがなくなった人たちも一時的にそこで保護をしている。鬼狩り以外の仕事を与えたり生活の基盤を支えたりしている!お館様の考えには本当に頭が下がる!!」

聞けば東京を中心に様々な土地にこういった鬼殺隊の詰め所が点在し、大小はあれど、寝床や鍛錬ができる施設を作っているらしい。
柱と呼ばれる9人は人の往来が多い都心を中心に管轄があり、屋敷を構えているが、家がない隊員も多く、詰め所を渡り歩きながら鬼狩りを行っている者がほとんどだそうだ。

「それなら申し出に甘えて、世話になる。」

詰め所に着くと、見た目は道場のようで建物自体は古いが手入れがしっかりと行き届いていた。門構えには花の模様が描かれていた。

「花、、?ーーーこれは藤の花か?」
「藤の花は鬼殺隊に縁があってな!鬼は藤の花の匂いが嫌いなのだ。
一般家庭で藤の花を掲げている家もあって、ありがたいことにそこに行けば鬼殺隊のために無償で食事や寝床を提供してくれる人たちがいる!」

そう言って屋敷のに入るとすでに隊士を始め、女中らしき人や非難した一般人だろうか。数十人が忙しなく働いていた。




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