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死神の華【鬼滅の刃】

第4章 死神と日輪刀


それから5日ほど過ぎた頃
「リーンー。日輪刀ー。くるよー。」鎹鴉のあやめが朝の鍛錬中にやってきた。
「あやめ、ありがとう。」足に括り付けていた手紙を取ると確認する。
内容は日輪刀が完成したので本日届けに来るとのこと。
(完成したのか…。……今日?急だな!)

客を迎える準備をしなければと部屋に戻ろうとすると、
「ごめんくださいっっ!!!刀鍛冶の里から来ましたっっ!!!鉄地河原願鉄(てっちかわはらがんてつ)と申しますっっ!!」

(なんとまぁ、杏寿郎より賑やかな人が来たようだ)




挨拶もそこそこに客間に通す。槙寿郎も立ち会ってくれるようだ。ちなみに杏寿郎は任務で留守だ。
どうやら願鉄は刀鍛冶の里の長の息子らしい。実質2番手の彼が柊の刀を手掛けた事に槙寿郎は驚いている様子だ。

「いやぁ!!驚いたっっ!!長年様々な刀を見て来たがっっ!!このような美しく魂を感じる刀は見たことがないっっ!!!元々の刀に薄く玉鋼を纏わせ日輪刀に仕上げるなどっっ!初めての試みだったが上手くいって良かったっっ!!!」
庭先と玄関先との距離でもうるさいと思ったが、真正面に座ると余計にうるさい。鉄をひたすら打ち続けるのだ、耳の感覚がおかしくなっているのだろう。

「早速刀を握ってくれっっ!!」そう急かされると
「日輪刀の別名は色変わりの刀ともいうんだ。力を込めると刀の色が変わり呼吸を極める方針となる。」槙寿郎が補足説明してくれる。

手元に帰ってきた氷雪の蘭を鞘から抜き、ぐっと力を込める。
すると鈍色だった刀身が鍔の方から青白い色に変化した。

「蘭。新しい斬魄刀、、いや日輪刀になった気分はどうだい?」
願鉄と槙寿郎は刀に話しかける柊を不思議そうに見つめる。
だがその時、雪の結晶が刀を中心に舞い上がる。そして小柄な女性の姿が現れる。
「なっ!!どこから現れたっ?!」槙寿郎が願鉄を背に隠し戦闘態勢になる。
「慌てるな。彼女は鬼でもなんでもない。彼女こそが『氷雪の蘭』。
私の斬魄刀が具現化したものだ。言ったろ?私の魂そのものだと。」
「お前、俺を何度驚かせるつもりだ。もう隠し事はないだろうな?」
ヒクヒクと槙寿郎が引き攣った表情を見せる。



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