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死神の華【鬼滅の刃】

第3章 死神と藤襲山


杏寿郎side

やってしまった!!

慌てて脱衣所を飛び出し、廊下で座り込み頭を抱える。
自覚はしていた。自分がリーンに惹かれていると言うことに。
だがそれを口にする事はないし、リーンと恋仲になりたいとかそう言う気持ちはないといえば嘘だが今のところはない。

まだ出会って数ヶ月。しかもリーンはこの世界に来て日が浅い。しかも向こうは140年生きている。俺のことなんてまるで子ども扱い。そもそも考え方が違うんだ。それでも側にいたい。隣で生きてくれるだけで良い。そう思っていたのに、、。

それもこれも全部宇髄のせいだ!!宇髄が余計なことを言うからだ!







リーンが最終選抜に行ってる間俺は音柱である宇髄天元と合同任務についていた。

「………てな作戦だ。地味地味に隠密だったからな、最後は派手に行くぞ!」
「……うむ!真っ先に俺が正面突破すれば良いのだな!」
「…っっちっげーーよっ!!何聞いてたんだバカ!!その耳派手な飾りか?!!俺の耳で鬼の居場所を突き止める!その間誘導して引き寄せるからその間に煉獄が人質の民間人救出しろって話だろ!!」
「そうか!そうだったな!!すまん!!」
「……まぁいい。日没とともに作戦実行だ。出遅れるなよ。」
そう言って宇髄は姿を消していく。







4日かけ情報を集め、人質を安全に救出するための段取りに1日かかった。鬼は頭がよく人質を1箇所ではなく数箇所に分けていたのだ。まぁ頭がいいだけで実際に力はないため一瞬で片がついた。

その夜は近くの詰め所に泊まろうと屋敷に着けば宇髄もともに敷居を跨ぐ。
「宇髄も泊まるのか?珍しいな。いつも詰め所は利用しないではないか。」
討伐後と言ってもまだ夜の8時ごろ。宇髄の足であればそのまま家に向かっても今日中に着くだろう。それに人が多いのは落ち着かないからと詰め所ではなく木の上や屋根の上で過ごす彼が珍しい。
「まぁ、たまにはな。気になることもあるし。」
そう頭の後ろに手を組み飄々としている。

湯浴みを済ませ、横になろうとすると宇髄が部屋の前にやってくる。
「煉獄ー。まだ起きてるだろー?ちょっと話そーぜ」

酒瓶を持ちながらやってきた宇髄に苦笑いで返す杏寿郎。

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