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死神の華【鬼滅の刃】

第1章 死神と鬼狩り


刀を交えば相手の思考や目的がわかるものだ。柊は青年が悪人ではないとすぐに理解した。
相手も同じ事を考えているのだろう。刀に迷いが見て取れる。

「君は鬼ではないのか?」
少し間合いをとった青年が再度問いかける。
「鬼なんて空想上のものだ。ホロウ、、悪霊の事か?」
柊は首を振り、鬼=ホロウだと青年が思い込んでいるのだろうと考え、答えた。
死神である柊の事が見えるのだ。ホロウを見て鬼だと思う事もあるだろう。そう思った矢先、青年の背後から今まで感じた事もないおぞましい気配を感じた。

「稀血ダァァァ!!喰わせろォォォ!!!」
その言葉とともに涎を垂らしながら茂みから異形なものが飛び出してきた。

「咲き吹雪け壱の舞」「炎の呼吸壱の型」
「雪氷の蘭!!」  「不知火!!」

同時だった。
柊の刀は青年の背後にいた異形な生き物を捉え、
切り口からは氷の華が咲き乱れ、動きを封じている。

2体目がいたのか青年の刀は柊の背後にいた異形なるものを捉えていた。
青年の剣技は炎のように真っ直ぐ頸をとらえ、コロリと落ちた。
そしてたちまち灰のようにボロボロと崩れて消えたのだ。
まさか自分の背後にもいたとは気づかず柊は目を見張り崩れ去っていく物を見ている。

そして自身が斬った物はなにやら冷たいやらここから出せやら喚いている。青年が斬った物は消えたがこちらは消えていない。
青年は柊が氷漬けにした物の頸を切り落とす。
「鬼は日輪刀と言う特殊な刀で頸を落とすか、陽の光に当てない限り死なないのだ!俺は鬼殺隊と言う鬼狩りを生業としている!」
溌剌とした物言いに柊はなる程と納得した。まるでホロウとは違う。
違うが、人々にとって脅威な存在であるのは同じなようだ。

「君の名前を教えて貰えるか?」
柊が問いかける。

「うむ。自己紹介がまだだったな。俺は鬼殺隊炎柱を務めている。
煉獄杏寿郎と言う!」

よろしく!と言わんばかりにニコニコと笑いかけてながら
彼が手を差し出す。
さっきまでの殺伐とした雰囲気からは想像できない。
笑う姿を見れば思ってるよりも年も若いのだろう。


「護廷十三隊一番隊三席リーンだ」

簡潔に自分の所属と名前を伝え、差し出された杏寿郎の手に応えた。
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