第1章 死神と鬼狩り
ーーーー熱いーーー
斬られたからだ。
ーーーー寒いーーー
血を流しすぎたからだ。
ーーーー痛いーーー
痛い、、?私は痛みを感じないはず。
そもそも死んだのに痛みなんてあるわけがない。
目を覚ませ!!生きてるのなら死ぬまで戦え!!
ぱちりと目を覚ました柊はすぐさま辺りを見渡す。
そこは森の中だろうか、草木が生い茂り、暗闇が包み込んだ場所だった。
「ここは?傷がない、、。」
そう言って立ち上がり先ほど敵に斬られた胴体を見たが傷はない。しかし、傷はないが斬られたであろう形跡は見て取れる。
何しろ着物だけが両断され、血痕もこびりついているからだ。
着物に染み込んだ血の量を見ても助かる見込みはなさそうだが、現に柊は傷もなくピンピンしている。
手元にはしっかりと斬魄刀である氷雪の蘭を握りしめている。
誰か味方が移動させてくれたのか?
戦況はどうなった?
誰か、、、!
その刹那、背後から殺気を感じ取り、その殺気の持ち主が放った刀を斬魄刀で受け止める。
斬り込んできたのは眩い髪を獅子のようになびかせ、真っ直ぐこちらを見据える青年だった。
(なんだ?死神?いや、人間、、?)
黒い服と刀で一瞬死神かと思ったが霊圧が違うようだ。
以前リョカとして戦った黒崎一護のような死神代行も頭をよぎったが、そもそも死神とはかけ離れた霊圧だった。
「君は何者だ!人間か!鬼か!鬼ならば、、斬る!!」
そう言って青年は斬り込んできた。
「貴様こそ何者だ?何故私が見える?人間のくせに!ホロウか!エスパーダか!貴様もユーバッハの仲間かっっ!!」
祖父を殺したやつの仲間なら生かしておかない。
激しい斬り合いが始まった。