第1章 死神と鬼狩り
ズサアァァ!!
「総隊長!!!」
彼女が駆けつけた時にはその人は真っ二つに斬られた後だった。
「、、総、、隊長、、?」
その瞬間自身の体、血が沸騰するほどの怒りが込み上げた。
「ユーバッハ!!!!貴様っっ!!!」
「ああ、孫娘がいると言う情報があったな。だがとるに取らない事だ。」
ここまで感情を露わにしたことはない。普段冷静な彼女にはありえない、戦術や作戦などクソ喰らえといわんばかりに真正面から斬りかかる。
だがその斬り込みも軽々しく流されてしまう。
「卍解!!金剛雪花胡蝶蘭、、っっっっ!!」
自身最大の能力を使いわずかでも相手にこの切っ先が触れればいい。
触れさえすれば氷の華が咲き、勝機が見える。
だが、そんな考えは脆くも崩れ去った。
ーーーーザシューーーーーー
全くもって見えなかった。彼女は護廷十三隊の中でも剣技の早さには自信があった。
いつ刀を抜いた?いつ斬られた?
だが肩から腰にかけてドクドクと血が溢れ出し、あぁこれは助からないな。と他人事のように思えてそのまま地面に倒れていく。
「貴様の卍解など奪うに値しないものだと言うこともな。」
ユーバッハと呼ばれた男は倒した女に興味もなくそう吐き捨てそのまま姿を消していった。
地に伏せた彼女は倒れた先に恩人であり養父であり尊敬する祖父の姿を見る。
「、、おじ、、いさま、、。ご、、め、、さい、、。
死してなお立ち続ける姿を見て、やはり祖父には敵わない。そう思いながら彼女------リーン柊は目を閉じた。