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死神の華【鬼滅の刃】

第2章 死神と炎柱


杏寿郎side

今まで聞いたことない千寿郎の大きな声に驚いたが、それよりもリーンに触れた手が熱い。こんな事今までなかった。

モヤモヤする俺をよそに千寿郎とリーンが2人で着物を見繕っている。
「綺麗な着物だな。私には勿体無いな。」
「そんな事ないです。リーンさんはすごく綺麗ですから!髪型を少し変えるだけでも女性らしさが前に出ますよ。あとはお化粧なんかもすれば完璧です!」
なにやら弟の熱量が強い。
「あまり無理強いする物でもないだろう。特別な行事の時にでも母の着物を着てくれ。袴の方がいいのであれば母の着物に合わせて袴だけ買ってもいいだろう。」
「あっ!それもいいですね!ならこれとこれと、あ、これもです。帯紐もいくつかあります。これなんかどうですか?」



結局母の着物を7着、俺の着物4着と袴を1着。帯を3枚、長襦袢3着。更にかんざしや紙紐、結びリボンなど千寿郎のお墨付きの着物セットを包んだ。
明日は袴を買いに行くらしい。もちろん武者袴ではなく行灯袴だ。と千寿郎が輝いている。


それから千寿郎とリーンと3人で夕飯を一緒に作り、父と共に4人で食事をする。
父と食事をするのがよほど嬉しいのか千寿郎はすごく楽しそうだ。千寿郎の笑顔を見るのは嬉しい!!

食事を済ませ、お茶を飲んでいると父が唐突に
「リーン、お前さえ良ければ煉獄家の方で修行をつけるか?」
「「え?」」
「もちろんお館様の許可を頂いてからになるが。全集中の呼吸の習得なら俺が稽古をつけてやる。千寿郎とともにな。」
「父上!リーンは俺がしっかり教えています!」
「鬼殺隊炎柱。煉獄杏寿郎。」
「っっ!」
「お前の責務はなんだ?優先すべき事があるだろう」
そう話す槙寿郎の顔はまさしく元炎柱のそれだ。
「稀血だから杏寿郎が面倒を見ていた。なら杏寿郎と同じ戦力があれば誰でもいいはずだ。俺は暇だからな。暇な奴がやればいい。」
父の言ってることは正論だ。
「リーンの素性を知っているのは煉獄家とお館様のみ。なら煉獄家にいた方が都合がいい。杏寿郎はどうする?今は継ぐ子も居ないのであればお前も戻ってきたらいい。」


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