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死神の華【鬼滅の刃】

第19章 死神と新年


「…すまない。疲れているのに…。千寿郎が雑煮を用意してくれている。食べよう。」

杏寿郎は柊から離れると柊がその腕を掴む。

「杏寿郎…。夜に…待ってる。」

そう言って柊は杏寿郎を置いて先に脱衣所から出ていく。

置いてかれた杏寿郎は顔を真っ赤にして天を仰ぐ。

「あー。柊が可愛過ぎてツラい。夜…。だが父上もいるし…。よもやよもやだ。」


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柊が居間に行くとお雑煮を用意した千寿郎と槙寿郎の姿があった。
「柊さん?起きたんですね。まだお休みになられてても良かったのに。」

千寿郎は柊が風呂で寝落ちしていた事は知らなかったのだろう。
「いや、さっきまで「腹が減ったから起きてきたんだろ?」

柊が話そうとしたところを槙寿郎が遮る。

「そうだろ?」

柊が槙寿郎を見ると『余計な事を言うな』と言う顔で睨んでくる。

「?あぁ、そんなとこだ。」

柊は槙寿郎の意思を読み取り話を合わせておく。
そうこうしているうちに杏寿郎も居間に入ってきた。

「皆さん揃いましたし、少し遅いですが朝食にしましょう。」

千寿郎が作ったお雑煮を皆で食べ始める。

「うまいっ!!うまいっ!!うまいっ!!」

杏寿郎の連呼する『うまい』を聞きながら笑顔で元日の朝を過ごす。


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流石の杏寿郎も年末からの不休の任務は疲れたのだろう雑煮を食べ終えると仮眠のため自室へ戻った。

柊は半端に風呂で寝てしまったので眠気はない。
正月だからと鍛錬は怠りたくないので事で1人庭で素振りする事にした。

「ふっ!はぁっ!はぁっ!…フーーっ…。」

とりあえず素振り千回ほど終えたところでひと段落とし、手拭いで汗を拭う。

「正月から精が出るな。」
酒瓶を片手に縁側に座り槙寿郎が柊に声をかける。

「槙寿郎。居たのか…。」
チラッと酒瓶に目をやる。

「正月くらい許せ。」

「何も言っていないが?」

「柊。これから俺と千寿郎は瑠火の実家へ行ってくる。帰りは明日の昼過ぎか夕方になる。」

「そうか。杏寿郎は?行かないのか?」



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