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死神の華【鬼滅の刃】

第19章 死神と新年


杏寿郎side


「ふぅ。こんなものか…。」
日が昇り、辺りが白みがかる。杏寿郎は刀を収めるとやっと年末年始の大仕事が終わると安堵のため息を吐く。

「炎柱様!ご苦労様です。あとはこちらで処理致しますのでどうかお休みになられて下さい。」
隠が現れ杏寿郎に休息を促す。

「いや、君たちもずっと働き詰めだろう。俺は大丈夫だ!何か手伝う事はあるか?!」

「そんな!お気持ちだけで大丈夫ですから!炎柱様はただでさえ担当地区が広く神社もその分多かったでしょう?どうかお休み下さい!」

「むむ。そうか、、。ならば君たちに任せるとしよう。では先に失礼する。」

杏寿郎は隠たちに後始末を託し、軽く挨拶をして帰路に着く。

屋敷に着く頃には朝日もしっかり顔を出していた。
だが元日の朝ということもあり、普段は活気付いた街や商店街も静まっていた。

ーーガラガラーー

「ただいま帰りました!!」玄関の扉を引くとすぐにパタパタと足音が近づいてくる。
「お帰りなさい兄上!」
「千寿郎!ただいま。明けましておめでとう!」
「明けましておめでとうございます。今年も年末年始の任務お疲れ様です。」
「あぁ、だが今年は優秀な隊士が多いのだろう。去年よりはマシだった。」
「あはは。そうですね。今年は甘露寺さんと小芭内さんも柱になられたのでその分担当地区が減ったのですよね。」

「元継ぐ子と友人が柱になったのは喜ばしい!!それはそうと柊は?もう帰ったか?」

「あ、柊さんなら夜が明けてすぐにお戻りになりました。お疲れのようだったのですぐにお風呂に向かわれましたよ?それから見てませんが自室で寝てるのでしょう。兄上もお風呂に行かれますか?その間お雑煮を用意しますが。」

「そうだな!そうしよう!千寿郎!ありがとう!とりあえず、父上に挨拶をしてそのまま風呂に入ってくる!」

「はい!」

千寿郎が台所へ向かうと杏寿郎は父の部屋へと向かう。

「父上、杏寿郎です。ただいま帰宅しました。」

「そうか。よくやった。…怪我は?」
背を向け文机に向かって書物を読んでいる父の姿。
杏寿郎は任務の報告をして自分の身を案じてくれる父に感激する。

「ありません。…明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。」
「ああ。今年も…精進しろ。」

「はいっ!!!」


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