• テキストサイズ

死神の華【鬼滅の刃】

第19章 死神と新年


船での任務が終わり、本格的に柊は杏寿郎の継ぐ子として任務に励む日々を送っていた。
基本的に杏寿郎とともに赴くが、フットワークが軽い柊は天元との任務や、水の義勇とも任務に行く。

そして大晦日の今日、この日は鬼殺隊にとっては忙しい日となる。初日の出を見ようと山へ行ったり、初詣のために深夜から出かける人が多いのだ。
ただでさえ年末の忘年会時期で夜の見回りが多いのに、不休で働き続ける鬼殺隊は大変なのだ。

有名な神社は人が多すぎて鬼も手は出さない。被害が大きすぎると鬼狩りが来るとわかっているからだ。人知れずひっそりと、だがその土地の地元の人たちが来るような。そんな中規模な神社は鬼が来やすい。
有名な神社には新人隊士を、柱を含め、階級が高い隊士は事前にリストにされた神社を手分けして警備する。

柊が対応する神社は小さいものも含め15軒あり、夜明けまで何度もその15軒の神社を回った。
やはり鬼もこの機会を狙っていたのだろう、8体の鬼を退治できた。

「夜明けか、、。」
初茜に染まり、やがて初日の出が顔を出す時間となる。

「帰ろう、、。」

柊は太陽が昇った事に安堵し、煉獄家へと帰路に着く。

ーガラガラー

扉を開くとパタパタと足音が聞こえてくる。
「お帰りなさい!」
「千寿郎。ただいま。」
「柊さん、あけましておめでとうございます。今年も一年、よろしくお願いします。」

千寿郎が玄関先で正座で柊を出迎え、礼儀正しく挨拶をする。
柊はキョトンと目を丸くし、(ああ、そういえば新年の挨拶というものがあったなぁ)と昔を思い出し、千寿郎に向けて同じように挨拶を返す。

「千寿郎。明けましておめでとう。こちらこそ、これからもよろしくお願いします。」
ニコッと笑って千寿郎の頭を撫でる。

「柊さんもお疲れですよね?お風呂沸いてますので、ゆっくり浸かってください。」
「あぁ、ありがとう。そうさせてもらう。」

限界が近いのか、柊はそのまま浴室に向かい軽く流すと湯船にザブンと浸かる。

「…っはぁーーー。ここまで忙しいとは、、。だが、柱は私よりも多くの神社を周ると言っていたな、、。さすが柱。だな、、、。」
柊は目を閉じると湯船で寝落ちする。

/ 214ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp